研究課題/領域番号 |
21K09747
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
野村 英一 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (00347303)
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研究分担者 |
目黒 明 横浜市立大学, 医学研究科, 特任教授 (60508802)
水木 信久 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90336579)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 正常眼圧緑内障 / 疾患感受性遺伝子 / パスウェイ解析 |
研究開始時の研究の概要 |
緑内障は神経節細胞のアポトーシスにより発症する進行性の難治性疾患である。緑内障の発症には複数の遺伝要因が関与していると考えられており、近年の遺伝子解析研究により、緑内障の遺伝要因が多数同定されている。しかしながら、緑内障の発症機序や病態の全容は依然として解明されていない。 したがって本研究では、本邦に最も多い緑内障のタイプである正常眼圧緑内障(NTG)を対象に、これまでに報告されているNTGの疾患感受性候補遺伝子の情報を網羅的に用いて、NTG発症パスウェイの解析を行うとともに、疾患感受性候補遺伝子を対象とした機能解析も実行し、NTGの発症機序や病態の解明を行う。
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研究実績の概要 |
緑内障は神経節細胞のアポトーシスにより発症する進行性の難治性疾患である。緑内障は本邦の中途失明原因の第1位を占め、その約8割が正常眼圧緑内障(以下、NTG)と報告されている。緑内障では一度失った視機能は回復することはないため、その治療の基本は進行予防・進行抑制であり、早期発見・早期治療が非常に重要である。しかしながら、NTGは眼圧が正常であるため、本人の自覚症状が乏しく、健康診断や通常の眼科の診察では見落とされることも少なくない。 NTGの発症には複数の遺伝要因が関与していると考えられている。近年の精力的な遺伝子解析研究により、NTGの遺伝要因(疾患感受性遺伝子)が多数同定されているものの、NTGの発症メカニズムや病態の全容は未だ解明されていない。したがって本研究では、これまでに報告されている遺伝子解析結果の情報をもとに、NTGの発症パスウェイ解析を実行し、NTGの発症メカニズムや病態の解明を試みる。 2022年度は、2021年度に引き続き、同定したNTGの発症パスウェイに関与する疾患感受性遺伝子を対象とした機能解析を実行し、遺伝子多型・遺伝子変異の遺伝子型の違いによる遺伝子発現量の変動がNTG発症パスウェイに与える影響を評価した。また、同定したNTG発症パスウェイに関与する疾患感受性遺伝子について、新たな日本人集団(NTG患者、健常者)を対象に、TaqManアッセイによるSNP(single nucleotide polymorphism:一塩基多型)解析(追認試験(再現性の検討))を実行した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、これまでに報告されているNTGの疾患感受性候補遺伝子の情報を用いて、NTG発症パスウェイの網羅的な解析を行うとともに、疾患感受性候補遺伝子を対象とした機能解析も実行し、NTGの発症メカニズムや病態の解明を行う。 現在までに、NTGの疾患感受性遺伝子を対象とした網羅的な発症パスウェイ解析を完了し、NTGの発症パスウェイを同定している。また、NTGの疾患感受性遺伝子を対象とした機能解析および新たな日本人集団を用いた追認試験を実行している。 以上より、本研究は当初の研究計画のとおり、「おおむね順調に進展している。」といえる。今後引き続き研究を進めることで、当初の目標を達成できると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に引き続き、NTGの疾患感受性遺伝子を対象とした機能解析および新たな日本人集団を用いた追認試験を実行・完了し、NTGの発症メカニズムおよび病態の解明を行う。
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