研究課題/領域番号 |
21K09758
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上田 高志 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90631573)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 網膜色素上皮 / GPx4 / ノックアウト / 遺伝子導入 / フェロトーシス / 網膜色素上皮細胞 / 細胞死 / ノックアウトマウス / 加齢黄斑変性 |
研究開始時の研究の概要 |
網膜色素上皮細胞は視機能に重要な役割を果たし、その細胞死は加齢黄斑変性をはじめとする網膜変性疾患に関与している。近年、我々や海外の研究グループから、網膜色素上皮細胞死におけるフェロトーシスの関与がin vitroの実験で報告されている。 本研究ではフェロトーシスの重要な抑制因子であるglutathione peroxidase 4 (GPx4)を、マウス網膜色素上皮特異的にノックアウトし、これまでin vitroで議論されてきた細胞死メカニズムについてin vivoで検証することを目的とする。
|
研究実績の概要 |
前年度に網膜色素上皮(RPE)特異的にCreを発現するアデノ随伴ウィルス(AAV)ベクターを作製して実際にマウスに投与し機能することを確認していた。今年度はGPx4のfloxマウスについてRPE特異的なCre発現AAVベクターを網膜下投与した。対照群にはGPx4のfloxマウスにvehicleのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を網膜下投与した。結果、急速なRPE変性を認めた。変性の特徴として、酸化脂質の蓄積、補体活性化を伴っていた。また、ビタミンEの投与によって変性のフェノタイプはレスキューされた。 従来より酸化脂質の生成が加齢黄斑変性の病態に深く関与していると考えられてきたが、それを直接証明するエビデンスに乏しかった。本研究ではGPx4ノックアウトによってRPEで酸化脂質を生成したところ萎縮型加齢黄斑変性に類似点のある変性が得られており、酸化脂質の病態への関与が直接証明されたこととして重要性が高いと考えられる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
RPE特異的にGPx4を欠失させることにより、病的フェノタイプが得られた。研究報告としてまとめる準備を進めている。
|
今後の研究の推進方策 |
・GPx4ノックアウトによるRPE変性がフェロトーシスで説明可能か、各種阻害剤によるレスキュー実験を行ってメカニズムの解析を行いたい。 ・論文として発表する。
|