研究課題/領域番号 |
21K09781
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 (2023) 聖マリアンナ医科大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
関 征央 公益財団法人がん研究会, 有明病院 形成外科, 副医長 (30625249)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | リンパ浮腫 / LVA / 解剖 / リンパ管静脈吻合術 / リンパ解剖 / 機能的リンパ管 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、リンパ浮腫に対する効果的な外科治療であるリンパ管静脈吻合術(Lymphaticovenous Anastomosis、以下LVA)の治療効果を向上させるための基礎・臨床医学研究である。治療効果向上のためには、①リンパ管を主としたリンパ路の解剖研究の発展、②リンパ浮腫に伴って生じるリンパ管変性や脂肪組織変性の原因究明、③リンパ浮腫患者における機能的リンパ管解剖の臨床研究が必要である。 解剖を主体とした基礎医学研究と、実際のリンパ浮腫患者の治療経過で得られる画像データや組織標本の観察を含めた臨床医学研究を同時かつ相互的に行うことで、手術治療の効果を向上をさせることを本研究の目的とする。
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研究実績の概要 |
四肢リンパ浮腫に対するリンパ管静脈吻合術は、軽症・中等症の患者における高い治療効果を認め、さらに重症のリンパ浮腫においても一定の治療効果を認める、低侵襲で安全な外科的治療法である。しかし、患者毎で異なるリンパ解剖やリンパ管変性の程度が、治療効果に大きな影響を与えるため、個々の患者における最適な治療部位の選択法やLVA方法論の改良が望まれる。本研究はリンパ管解剖の解明によるリンパ管静脈吻合術の術式発展を目的とする。 研究3年目の2023年度も、本研究の2つの柱である、下記1, 2を同時かつ継続的に行い、研究を円滑に行うことができた。 1. 四肢を含めた全身のリンパ管に関する解剖学研究 正常ヒト新鮮死体12肢を用いて、四肢を含めた全身のリンパ管とリンパ節を含めたリンパ系の解剖研究を行った。 2.臨床研究(ヒトにおけるリンパ管の構造・解剖学的特徴の解明と、リンパ管機能の解明)四肢のリンパ浮腫患者59名に対し、術前の画像評価によるリンパ浮腫の状態を評価、新たなリンパ路の発見を含めたリンパ管の解剖学的な特徴、リンパ管の構造を解明するための臨床研究を行った。 上記の2つの研究内容によって、本研究の最終目的である、(1)解剖による基礎医学研究で、未だ発見されていないリンパ管ルートを含めたリンパ管解剖の全容解明、(2)臨床研究で生体におけるリンパ動態を解明することで、LVAに有用なリンパ管ルートの発見と有効な治療部位選択法の解明、の2つの目的に向かって、研究データの蓄積を行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
四肢を含めた全身のリンパ管に関する解剖学研究では、正常ヒト新鮮死体を用いた解剖研究、ヒトでの臨床研究、の両者が重要であるが、両者ともに臨床研究は順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
1. 四肢を含めた全身のリンパ管に関する解剖学研究、2.臨床研究(ヒトにおけるリンパ管の構造・解剖学的特徴の解明と、リンパ管機能の解明)、を相互作用的に行い、リンパ管解剖に基づく、リンパ管静脈吻合術の術式発展を加速させる
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