研究課題/領域番号 |
21K09783
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
森山 博由 近畿大学, 薬学総合研究所, 准教授 (90581124)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 脂肪由来間葉系幹細胞 / シングルセル解析 / インフォマティクス解析 / トランスクリプトーム解析 / 特異的マーカー / 分化誘導 / 3Dプリンティング / 組織構築 / 間葉系幹細胞 / 幹細胞マーカー / 3次元バイオプリンティング解析 / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
形成外科領域を含み脂肪組織由来の間葉系幹細胞(hASC)を用いた臨床応用研究は多く試みられているものの際だった臨床効果に乏しいのが現状である。その理由としてhASC の質の問題、つまり、hASC そのものが未同定であることに他ならない。まさに質を担保することがなくしては、量の問題も解決し得ない。我々ヒト生体脂肪組織内に存在する間葉系間質/幹細胞に近似した幹細胞亜集団(Hx-hASC) の分離に成功し、これまでその幹細胞性維持のメカニズムの一端も紐解いた。そこで本研究では、高解像度のシングルセルレベル解析により真のhASC の実像、質と量を担保できる真に効果的な橋渡し基礎研究の礎の構築を目指す
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研究成果の概要 |
scRNA-seq解析の検索手法を再設定し数理学的にクラスター解析を高解像度化した。特定の終末細胞への分化指向性および液性因子等の分泌物質の特徴などの違いなど、特徴的な性状を示す亜集団細胞群を同定した。また、本解析系高詳細化した細亜集団を含めた多項間比較に特化したAI解析プログラムの開発に至った。また、真の幹細胞の性質に近づく知見として、CD34分子の増加や減弱そのタイミングにある種の法則があることを見出した。Pseudo-time解析から、少なくとも縮小集団は2系統の流れ(分化もしくは変容の方向性)に強く影響することも分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまで未同定かつ未知の真のヒト脂肪組織間葉系間質細胞を詳らかにするものである。よって、学術的にもその意義は高い。また、この幹細胞として美容医療等の臨床に応用されている細胞群は不完全なものであり、安全性に懸念も残る。加えて、形成外科治療などの効果を高めるためには、その科学的な裏付けは不可避である。以上を背景に、本研究のもつ幹細胞の探求とその過程での細胞性状の提示は、臨床への安全性および橋渡しとしての意義に富み、社会貢献の波及効果も大きいものと思われる。
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