研究課題/領域番号 |
21K09785
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
|
研究機関 | 静岡県立静岡がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
羽賀 義剛 (石井義剛 / 石井 義剛) 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (60635499)
|
研究分担者 |
荒木 淳 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (00508088)
芦澤 忠 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (10443441)
森 裕晃 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (10793292)
安永 能周 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (40596946)
井上 啓太 自治医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80618520)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 皮弁 / 免疫 / リンパ節 / マウス / 免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、樹状細胞(免疫提示細胞)による抗がん効果を付加した組織皮弁を用いて、がん切除後の欠損を被覆し、局所の腫瘍再発を抑制すると同時に、ワクチン効果により遠隔転移を抑制するという、独創的な「免疫皮弁治療」のラットモデルを構築し、そのin vivoでの治療効果を報告している(Inoue K et al., Cancer Sci 2014)。本研究では、免疫学的なメカニズムの解明や、より臨床応用に近づけるために新しいリンパ節付随免疫皮弁治療モデルの開発を実施し、マウス乳がんの転移治療モデルにより治療効果を検証する。
|
研究実績の概要 |
マウス骨髄からのDC培養、近傍リンパ節への培養DCの取り込みの確認 前年度は近交系のBALB/cAマウスを用いて免疫皮弁治療モデルの構築を進め、鼠径リンパ節を含めた有茎皮弁を作成するところまで確認出来た。最終年度にDCワクチンを投与して移植腫瘍への反応を確認する為に、次年度はマウス骨髄からDCを培養し、培養したDCを腫瘍及び皮弁挙上を想定したリンパ節の近傍に投与することで、移植したDCがどのような動きを示すか、確認することとした。 近交系BALB/cAマウスの大腿骨から骨髄を採取し、DCの培養を行った。鼠径の皮弁作製部位を想定し、その近傍にトリプルネガティブ4T1細胞を移植して2週間の腫瘍増生の後、標識した培養DCを腫瘍・リンパ節近傍に投与した。投与後、6時間後、18時間後、24時間後の3点で腫瘍・リンパ節を回収し、標識した培養DCが取り込まれているかを確認した。 18時間後ではリンパ節内への取り込みが確認できた。24時間後では、腫瘍内、リンパ節内への取り込みが確認できた。しかし、トリプルネガティブ4T1細胞は腫瘍増生が著しく、18時間後、24時間後共に、分析の際に死細胞が多く含まれることが課題となった。 これらの結果を踏まえ、最終年度は移植する腫瘍細胞の変更、分析の際の死細胞除去を行うことを想定している。また、DCの培養を行い、DCワクチンとして実際の皮弁モデルに投与することで、抗腫瘍効果に関して評価を行う予定である。また、DCワクチンとPD-1抗体などを併用し、DCワクチンの応用研究も検討している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床業務が不規則であり、また、臨床業務により上半期は研究時間を設定することが非常に困難であった。その為、後半は部署内で研究時間をある程度確保出来るように調整してもらい、研究を概ね遂行することが出来た。
|
今後の研究の推進方策 |
移植する腫瘍細胞の変更、分析評価の際の死細胞除去 マウス樹状細胞ワクチンの効果、抗PD-1抗体による樹状細胞ワクチンとの併用効果 最終年度は実際にリンパ節付随皮弁モデルを作成し、腫瘍細胞の移植、樹状細胞ワクチンの投与を行い、抗腫瘍効果を評価する。その際に使用する腫瘍細胞は、至適な増殖を示すものに変更する。また、分析の際には死細胞を除去し、移植した樹状細胞ワクチンの分析がより評価しやすいものとなるようにする。評価がきちんと行われた段階で、抗PD-1抗体と併用することも検討する。
|