研究課題/領域番号 |
21K09788
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
森 弘樹 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80345305)
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研究分担者 |
植村 法子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (10568017)
田中 顕太郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20569503)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | スキャフォールド / 脂肪再生 / スカフォールド / リンパ浮腫 / 外陰圧 / 脂肪増生 |
研究開始時の研究の概要 |
「スキャフォールド の移植とそれを維持する外陰圧装置とリンパ液の漏出によりリンパ浮腫の病態を作成すれば 脂肪増生を促せる」と仮説をたてた。本研究は培養実験により各種スキャフォールドと脂肪 細胞の3次元培養における脂肪細胞の接着・増生の比較を行う。また動物実験によってスキャフォールドと外陰圧装置による耐圧空間の作成とリンパ漏出モデルを作成し、このモデル を用いて脂肪増生の比較を行う。これらによって乳房再建の新たな治療法の開発を試みる。
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研究実績の概要 |
近年、乳房再建において、スキャフォールドを移植する考えが提唱され、脂肪を注入するためのスペースを確保する観点から体外式組織拡張器が注目されている。そして、リンパ浮腫で脂肪増生が起こることはよく知られている。これらの背景のもと、「スキャフォールドの移植とそれを維持する外陰圧装置とリンパ液 の漏出によりリンパ浮腫の病態を作成すれば脂肪増生を促せる」と仮説をたてた。本研究は培養実験により各種スキャフォールドと脂肪細胞の3次元培養における脂肪細胞の接着・増生の比較を行う。また動物実験によってスキャフォールドと外陰圧装置による耐圧空間の作成とリンパ漏出モデルを作成し、このモデルを 用いて脂肪増生の比較を行う。これらによって乳房再建の新たな治療法の開発を試みる。 今年度は【研究1:各種スキャフォールドでの脂肪前駆細胞培養】としてコラーゲンの2形態、ハイドロスキャフォールド 1枚および3枚の4種類について、ヒト脂肪前駆細胞を播種し、培養2週後に脂肪細胞蛍光染色(BODIPY)、接着因子(ingtegrin, fibronectin)の発現を評価し、その結果を学会にて公表した。【研究2:リンパ漏モデルの作成】についてはラットでの胸管露出、シリコンマイクロチューブの留置については施行できたが、実験モデルとして安定せずリンパ漏モデルの作成は断念した。【研究3:耐圧モデルによる比較実験】については計画の見直しを行い、1. スキャフォールド植え込みのみ、2. スキャフォールド+疑似陰圧ドーム、3. スキャフォールド+疑似陰圧ドーム+脂肪移植の群で比較を行うこととして準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究1の各種スキャフォールドでの脂肪前駆細胞培養では概ね予定通りに完了し、動物実験で用いるスキャフォールドの選定が整ったが。研究2の動物実験についてはラットに切り替えたものの、実験が安定せず、リンパ液の誘導実験は断念せざるをえなかった。このため研究3への取り掛かりが遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究を1年延長し、【研究3:耐圧モデルによる比較実験】に進む。ヌードマウスを用いて、1. スキャフォールド植え込みのみ 2. スキャフォールド+疑似陰圧ドーム 3. スキャフォールド+疑似陰圧ドーム+脂肪移植を行う。評価はマイクロCTと組織学的評価を行う。3, 6, 9, 12週で安楽死後、背部の組織を採取し、脂肪細胞はperilipin 、脂肪増生はPPARγ, およびadiponection、血管内皮細胞はCD31の蛍光免疫染色によって評価する。脂肪移植の厳密な評価を行うために【緑色蛍光タンパク質 EGFP 遺伝子導入された脂肪移植+疑似陰圧ドーム実験も追加で検討している。
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