研究課題/領域番号 |
21K09796
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
三戸 那奈子 自治医科大学, 医学部, 助教 (40797057)
|
研究分担者 |
吉村 浩太郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (60210762)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 脂肪間質幹細胞 / 血管内皮前駆細胞 / 培養上清 / 創傷治癒 / 難治性潰瘍 / 脂肪幹細胞 / 浄化濃縮幹細胞培養上清 / 糖尿病性難治性潰瘍 / 再生治療法 / 脂肪由来間質幹細胞 / 幹細胞培養上清 / 再生医療 / 脂肪由来幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病性潰瘍は糖尿病の重大な合併症の一つである。糖尿病性虚血下肢において壊死が進行すると、治療は難渋し切断術を要することも多いのが現状である。よって、効果的な糖尿病性潰瘍の治療法の開発は急務である。 近年、幹細胞培養上清を用いた細胞フリー療法が注目されている。我々は、培養上清を「浄化濃縮」する方法を開発し、他家由来の応用も可能な浄化濃縮幹細胞培養上清の有効性と安全性を証明できれば、糖尿病性潰瘍だけでなく、様々な難治性疾患への治療には可能であり、再生医療の実用化において大いに期待されている。 本研究では、複数の浄化濃縮幹細胞培養上清を併用した糖尿病性難治性皮膚潰瘍の新規再生治療法の開発を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では、限外ろ過法(Ultrafiltration)によるヒト間葉系幹細胞由来培養上清の浄化・濃縮が成功し、さらに浄化濃縮幹細胞培養上清による細胞・組織への修復再生効果について検証した。具体的に、ヒト脂肪由来幹細胞(adipose-derived stem cells, ASCs)の培養上清を限外ろ過法にて、サイトカインや増殖因子など有用因子を濃縮し、アンモニアを含む小分子有害物質を取り除いた。次に、体外実験にて浄化濃縮幹細胞培養上清の細胞増殖能・移動能・内皮細胞血管新生促進能について検証した。さらに、糖尿病性難治性潰瘍マウスを用いて、幹細胞培養上清の創傷治癒促進効果について確認した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病性潰瘍は、血行障害、神経障害、感染症による破壊性病変とされ、糖尿病の重大な合併症の一つである。糖尿病患者数の増加に伴い発症も増加しており、糖尿病性虚血下肢において壊死が進行すると、壊死組織の上流部を切断する治療選択を避けられず、20秒に1人の患者が下肢を切断されている(Lancet, 2008)。糖尿病性虚血下肢の治療は難渋し、効果的な治癒法の開発が期待されている分野である。本研究では、糖尿病性難治性潰瘍の治療ツールとなりうる浄化濃縮幹細胞培養上清の精製法を確立、治療効果の検証を実施した。
|