研究課題/領域番号 |
21K09806
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
今川 孝太郎 東海大学, 医学部, 講師 (50366001)
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研究分担者 |
増田 治史 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター), 湘南先端医学研究所 再生医療開発研究部, 主席研究員 (50278496)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | NETs / バトロキソビン / 慢性創傷 / 再灌流障害 / 微小循環障害 / NETs / 皮弁虚血再灌流モデル / 難治性皮膚潰瘍 / NETs / カルプロテクチン染色 / 慢性皮膚潰瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
NETsに関連する報告は自己免疫性疾患、DIC、糖尿病など様々な領域で研究されており、特に動脈硬化の促進因子としてNETsは注目されている。慢性皮膚創傷において好中球が関与する炎症期の遷延が創傷治癒を阻害することが知られているが、その機序に関しては複雑で解明されていないことも多い。慢性皮膚創傷とNETsの関連についても解明されておらず、今回の検討は創傷治癒研究において、非常に重要な視点と考えられる。また、NETsを抑制する効果があるバトロキソビンを糖尿病マウス潰瘍モデルに投与し治療効果を検討する。効果があれば慢性皮膚創傷の新たなカテゴリーの治療薬として臨床応用を目指す。
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研究成果の概要 |
慢性創傷においてNeutrophil extracellular traps (NETs)が発現していることを確認した。NETsの発現は微小血管障害、創傷治癒遅延に関与している可能性があり、バトロキソビン投与がNETs発現を抑制するかをラットの皮弁虚血再灌流障害モデルを用いて検証した。バトロキソビン投与により皮弁組織の生存範囲が改善することを確認した。組織学的検討でNETsの発現がコントロール群に比較してバトロキソビン投与群で少ないこと、皮下の血管数がバトロキソビン投与群で多く認められた。バトロキソビンはNETs発現を抑制することによる微小血管保護作用を有する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性皮膚創傷において局所の強い炎症後に皮膚壊死が生じる原因としてNETsの発現が関与していることが示唆された。このNETsによる微小循環障害をバトロキソビンを投与することにより抑制することができることを確認した。バトロキソビンが炎症時の微小循環障害に起因する皮膚組織障害に対し、新たな機序としての治療薬として効果が期待できることを示唆した。
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