研究課題/領域番号 |
21K09818
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
實松 敬介 九州大学, 歯学研究院, 講師 (70567502)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 味覚受容体 / 甘味 / 動的活性化機構 / 味覚 / 甘味受容体 / 受容体活性化機構 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで味覚受容体とリガンドの静的な結合形態に着目されてきたが、結合後の動的相互作用に関してその多くは謎であった。そこで本研究では、1) 生体環境を模倣したin silico網羅的変異分子シミュレーションを用いることで、味覚受容体の分子間、分子内動的相互作用の解明を目指す。次に2) in vitro味覚受容体機能解析系に落とし込むことで、受容体動的活性化メカニズムの理解を深める。3)さらにがんなど病態における味覚受容体変異を分子モデル、受容体機能解析系双方で再現し、受容体生理・病態機能の理解を深める。
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研究成果の概要 |
これまで味物質と味覚受容体の相互作用解析では、静的な結合形態に注目されてきたことにより、味分子の受容体結合後に生じるダイナミックな受容体活性化・不活性化分子機構の多くは謎のままであった。本研究では、分子動力学シミュレーションを導入することで、甘味受容体サブユニットTAS1R3の膜貫通領域における甘味抑制物質ギムネマ酸、ラクチゾールや甘味物質シクラメートの種特異的な感受性を計算機上で再現することに成功した。特にシクラメートは、ヒト型では人工甘味料として作用し、マウス型では抑制物質として同じ部位に作用することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、味覚受容体の種特異的な感受性をシミュレーション上で再現可能であることを示した。これらは、甘味受容体の活性化・不活性化メカニズムの理解を深めるだけでなく、全身に発現する甘味受容体の制御機構の理解に重要であり、新規味覚修飾物質や機能性食品の開発や創薬に繋がる。また他のクラスC Gタンパク質共役型受容体の活性化機構に重要な知見を与える。
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