研究課題/領域番号 |
21K09837
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 志典 東北大学, 大学病院, 講師 (60637958)
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研究分担者 |
水田 健太郎 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40455796)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 舌下免疫療法 / 樹状細胞 / 制御性 T 細胞 / 免疫寛容 / 制御性T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
舌下免疫療法は抗原(アレルゲン)を舌下粘膜から吸収させ、体質の改善を図る簡易かつ有効なアレルギー治療法であり、花粉症などアレルギー性鼻炎の一般的な治療法として普及している。しかし、現行のプロトコールでは数年に渡り毎日の舌下投与が必要であるため、患者への負担が大きい。そのため、免疫療法の効果を増強させて治療期間の短縮を図る手法の開発が切望されている。舌下免疫療法によりアレルギーが抑えられる主要なメカニズムとして、制御性 T 細胞の誘導が挙げられる。本研究では、口腔樹状細胞による制御性T細胞誘導を強化する免疫賦活剤として各種ビタミン誘導体を用いて、舌下免疫療法の効果を増強させる方法を開発する。
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研究実績の概要 |
舌下免疫療法は抗原(アレルゲン)を舌下粘膜から吸収させ、体質の改善を図る根本的なアレルギー治療法である。花粉症などアレルギー性鼻炎の治療法として普及しているが、現行のプロトコールでは数年に渡り毎日の舌下投与が必要である。本研究では、卵白アルブミン(OVA)をモデル抗原とするマウスアレルギーモデルを用いて、舌下免疫療法の効果を増強させて治療期間の短縮を図る手法の開発を目指す。 舌下免疫療法の作用機序として抗原特異的な制御性 T 細胞の誘導が重要であるため、in vivo 制御性 T 細胞誘導実験で、OVA 舌下投与後の OVA 特異的制御性 T 細胞の体内動態を解析したところ、口腔粘膜の所属リンパ節である顎下リンパ節で誘導された後、脾臓や全身のリンパ節に広がることが示された。この結果は、アレルギーを抑制可能な制御性 T 細胞が主に顎下リンパ節や腸管膜リンパ節に分布するという、制御性 T 細胞の移入実験に基づく前年度の結果と異なるため、存在部位による機能的な違いがあるかもしれない。In vivo 制御性 T 細胞誘導実験で、口腔樹状細胞による制御性 T 細胞の誘導効率を上げる免疫賦活剤候補としてレチノイン酸やナイアシン、酪酸を検討したが、いずれも誘導効率の向上は認められなかった。未知の作用も考えられるため、これらの候補物質を舌下免疫療法による OVA 食物アレルギーの治療モデルに応用し、治療期間の短縮を試みた。予備実験で舌下免疫療法が治療効果を発揮するためには約 10 週間を要したため、候補物質の添加により治療期間を 3 週間に短縮可能か検討したが、いずれの候補物質でも経口 OVA 再チャレンジにより誘導される全身性アナフィラキシーを抑制できなかった。今後、舌下免疫療法により誘導される制御性 T 細胞の機能解析を進めるとともに、新たな免疫賦活剤候補の探索を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画で考えていた舌下免疫療法の免疫賦活剤候補物質については、有効性は示されたかったものの食物アレルギー治療モデルでの検討を終えた。また、舌下免疫療法で誘導される制御性 T 細胞の体内動態について新たな知見が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
In vivo 制御性 T 細胞誘導実験やマウスアレルギーモデルで舌下免疫療法の免疫賦活剤の検討を進める。また、舌下免疫療法により誘導される制御性 T 細胞の体内分布とその機能についての解析も進める。
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