研究課題/領域番号 |
21K09873
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
清水 真人 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70380277)
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研究分担者 |
上垣 浩一 近畿大学, 農学部, 教授 (00356544)
野崎 剛徳 大阪大学, 歯学部附属病院, 准教授 (30263304)
三浦 治郎 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (70437383)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 糖化最終産物(AGEs) / 架橋型糖化最終産物 / コラーゲン / Western blot / 質量分析 / HPLC分析 / 蛍光分光分析 / AGEs受容体(RAGE) / 糖化最終産物AGEs / 架橋型AGEs / RAGE/AGEsシグナル / 象牙質 / HPLC解析 / 質量イメージング解析 / アラゲブリウム / 異所性石灰化 / 歯髄内石灰化 / 高分解能質量分析 / 質量イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
コラーゲンをはじめとした生体内のタンパク質が糖化されることによる脆弱化や異所性石灰化のメカニズムを明らかにする。そのため反応に関わる因子を生成し質量分析や生物学的手法など各手法を組み合わせることで生体内組織内での動態を質量分析、質量イメージングなど物理化学的な手法、免疫組織化学染色など生化学的手法など多面的な解析を行う。解析結果をもとに生体内での石灰化をコントロールする手法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
還元糖はエネルギー源であると同時にアルデヒド基を介してタンパク質反応し酸化などいくつかの過程を経て糖化最終産物(Advanced Glycation End products:AGEs)として不可逆的な修飾物を産生する。生体内での糖化シグナルの流れを知るため、生体内での局在状態を知るため質量分析機を活用してきた。その結果、糖尿病モデルラットの象牙質内でのAGEsの局在シグナルを捉えることができた。AGEsは一つのタンパク質分子内のみを修飾する付加型と二つ以上のタンパク質間に形成される架橋型がある。付加型による修飾より架橋型の方がタンパク質の活性やコラーゲンなどの細胞外マトリックスにおいては構造変化をもたらすことで血管においては柔軟性の低下、皮膚などでは代謝の阻害など生体に及ぼす影響が大きい。架橋型AGEsを分解、解消する薬物にひとつとしてAlagebriumが知られている。これまでの他の実験グループのによりAlagebrium投与により動脈硬化が改善されること。in vitroではAlagebriumにより糖化されたコラーゲンのCNBr分解パターンが糖化されていないものと同じになるという間接的な実験からAlageburiumが架橋AGEs分解に効果があると報告されている。架橋型AGEsとしてpentosidineをターゲットとしてコラーゲンのWestern blot実験を行い、Alagebriumによりpentosidineが減少すること、また付加型AGEsの一種であるCMLには影響を与えていないことを直接証明した。また糖化コラーゲンを塩酸完全分解しHPLC分析することでAlageburiumによりpentosidineが減少していることも確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
架橋型AGEs修飾されたコラーゲンに関してin vitroでAlagebriumが直接架橋型AGEsにのみ作用していることがわかった。糖尿病モデルラットの尾コラーゲンにおいてpentosidineの検出はHPLCと蛍光検出器、質量分析によって検出定量の系を確立しており現在Alagebrium投与の有無、また糖化シグナルに関わるRAGEの阻害薬投与の有無などで比較検討している。 質量分析、質量顕微鏡に関しては糖化により分布に特徴的な差があることがわかっており質量分析で捉えられている分子種の特定を進めている。またAlagebriumの架橋型AGEsの分解機構の解析も進めている。
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今後の研究の推進方策 |
タンパク質の糖化反応を最も糖化されやすい状態である糖尿病モデルラットを用いて研究を進めてきた。糖尿病に限らず加齢によっても生体分子は不可逆的に糖化されることによって様々な慢性疾患が引き起こされていることが知られている。糖化にシグナルに関わるRAGEの役割やそれの阻害薬の効果を解析する。架橋型AGEs分解薬Alagebriumは第3相試験まで行われたがその後の毒性試験で肝がん誘発のおそれがあるとのことで開発が止まっている。Alagebriumの架橋型AGEsの分解機構の詳細を解明することで糖化を解消するあらたな薬剤開発の基礎となることを目指していく。
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