研究課題/領域番号 |
21K09876
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
濱野 さゆり 九州大学, 歯学研究院, 助教 (40757978)
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研究分担者 |
前田 英史 九州大学, 歯学研究院, 教授 (10284514)
吉田 晋一郎 九州大学, 大学病院, 助教 (30778866)
糸山 知宏 九州大学, 大学病院, 助教 (50884433)
藤野 翔香 九州大学, 歯学研究院, 助教 (60883832)
小幡 純子 九州大学, 歯学研究院, 助教 (70759448)
杉井 英樹 九州大学, 歯学研究院, 助教 (80802280)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | iPS細胞 / 歯根膜幹細胞 / PAX9 / iPDLSC細胞 / 歯根膜幹細胞誘導因子 |
研究開始時の研究の概要 |
HPDLCが産生する多数の細胞外基質から、歯根膜幹細胞誘導因子を同定することは困難である。そこで申請書らは、歯根膜幹細胞誘導因子の産生を制御する転写因子に着目し、HPDLCにおける遺伝子発現の網羅的解析を用いてPAX9を抽出した。本研究では、PAX9が歯根膜幹細胞誘導に及ぼす影響について検討し、その下流にある歯根膜幹細胞誘導因子を同定することを目的とした。本研究は、iPS細胞から多量の歯根膜幹細胞の獲得する方法を明らかにし、それを応用した新規歯周組織再生療法の開発研究に繋がるものである。
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研究実績の概要 |
歯根膜組織中に存在する幹細胞は、歯周組織再生において重要な役割を果たすことが知られているが、それらは希少な細胞集団であるため、臨床への応用は困難である。そこで、当研究室では、iPS細胞に着目した。これまでに、申請者らはヒト歯根膜細胞(HPDLC)の細胞外基質(ECM)を用いることで、iPS細胞から分化誘導した神経堤細胞(iNC細胞)を歯根膜幹細胞様細胞(iPDLSC細胞)へと分化誘導することに成功した。 しかしながら、HPDLCが産生するECMの複合体から、歯根膜幹細胞誘導因子(Factor-X)を同定することは困難である。そこで申請者らは、Factor-Xの産生を制御する転写因子に着目し、網羅的な遺伝子解析を行った。解析結果からHPDLCにて発現が高く、ヒト皮膚線維芽細胞(SF)にて発現が低い、Paired box gene 9(PAX9)を抽出した。本研究では、PAX9がiPDLSC細胞への分化誘導に及ぼす影響について解析し、その下流にあるFactor-Xを同定することを目的とした。 今年度は再度PAX9の発現ベクターの作製を行い、iPDLSCへの分化誘導能を持たない不死化させた歯根膜細胞クローンにPAX9を過剰発現させた。この細胞上にてiNC細胞を2週間培養し、歯根膜特性について確認したが、歯根膜細胞マーカーの発現の上昇は認められなかった。ウエスタンブロッティングにてPAX9 の発現について確認を行ったが、1.5倍程度しか発現上昇が認められないことが原因と考えられる。今後の実験においては、PAX9の発現効率を上昇させる必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
PAX9を過剰発現させた細胞の作製が上手くいっていないことが原因である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は過剰発現させるシステムを変更する必要がある。これまでは、リポフェクションにて過剰発現を行っていたが、レンチウイルスを用いた過剰発現を行うことを計画している。
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