研究課題/領域番号 |
21K09915
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡本 基岐 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (60755354)
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研究分担者 |
奥崎 大介 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授(常勤) (00346131)
齋藤 茂芳 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (40583068)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | MRI / 歯髄炎 / 歯髄 / RNA-seq / マイクロCT |
研究開始時の研究の概要 |
歯の喪失原因である歯根破折は歯の神経 (歯髄) を失うことで発生率が上昇する。 よって、深いむし歯 (う蝕) においても安易に神経を除去をすることなく、歯髄の温存を行うVital Pulp Therapy が世界的にも注目を集めている。 しかし、歯髄の創傷治癒メカニズムは不明な点も多く、国際的にも常に議論されている。そこで本研究の目的は、う蝕病変の深度を規定した動物実験により、う蝕の進行に伴う歯髄の炎症過程を可視化し、MRIならびに網羅的な遺伝子発現解析を組み合わせることで、その過程で重要な役割を果たす遺伝子を同定し、う蝕の新規規診断技術、治療技術、材料開発へと展開する基盤構築を目指している。
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研究実績の概要 |
歯の主要な喪失原因である歯根破折は歯髄を失うことで発生率が劇的に上昇する。よって、深在性う蝕において安易に抜髄をすることなく、歯髄の温存を行う直接覆髄や断髄などのVital Pulp Therapy が世界的にも注目を集めている。しかし、歯髄の創傷治癒メカニズムはいまだ不明な点も多く、う蝕の進行に伴う歯髄・根尖歯周組織の病態は解明されていないことが国際的にも常に議論されている。そこで本年は、う蝕病変の深度を規定したin vivoモデルを用いて、う蝕の進行に伴う歯髄炎をマイクロCTおよび超高磁場MRIによる2つのイメージング技術により可視化することを目的とした。 う蝕の進行に伴う硬組織の変化はマイクロCTにより3次元的に把握し、同時にMRIによるT2強調画像から歯髄の炎症の程度を評価した。マイクロCTによりう蝕の深さを浅在性、中等度、深在性、歯髄との交通の見られる露髄の4段階を規定すると、MRIによる信号強度は中等度、深在性までは強いT2信号強度が観察され、露髄することで、不可逆性歯髄炎領域と考えられるT2信号強度の低下した領域が再現性をもって観察された。これらの非破壊試験試料を病理組織学的に解析したところ、MRI画像で信号が低下した領域と一致して、炎症性細胞浸潤を認めた。さらに不可逆性歯髄炎で検出されるMMP9の免疫組織染色を行ったところ、T2信号強度の消失した領域と一致していた。これらの結果は、MRIによる歯髄の炎症状態を評価する対象としてヒトの歯髄を評価した報告があるものの、ラットなどの微小領域に存在する歯髄を評価する実験モデルを新たに確立できたとともに、臨床で診断することの難しい可逆性歯髄炎と不可逆性歯髄炎を非破壊的に検出できる技術へとつながる可能性を示すものである。
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