研究課題/領域番号 |
21K09929
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
工藤 忠明 東北大学, 歯学研究科, 助教 (50431606)
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研究分担者 |
洪 光 東北大学, 歯学研究科, 教授 (70363083)
野口 拓也 東北大学, 薬学研究科, 准教授 (20431893)
林 陽平 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (00588056)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 神経細胞分化 / 骨芽細胞分化 / 微細振動刺激 / PC12 / MC3T3-E1 / MAPK / 周波数制御式反復微細振動刺激 / PC12細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは最近、 神経分化モデルラットPC12細胞に対し周波数制御式反復微細振動(FRMV)依存的に神経細胞分化を誘導する方法を考案した。しかし、その分子的メカニズムは全く不明であり、他の神経分化モデルへの汎用性の検討も不十分である。そこで本研究計画では、FRMV依存性神経細胞分化誘導の分子機序を解明し、かつ他の神経分化モデルにも有効なFRMV依存性神経分化誘導法を確立する。これにより、低侵襲かつ安全な神経組織再生活性の賦活化法を実用化するための基礎となる、微細振動刺激を活用した画期的な医工学的再生刺激モデルを開発し、もって神経組織再生医療の発展に寄与することを目指す。
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研究実績の概要 |
我々は最近、神経分化モデルPC12細胞やその派生株(PC12-P1F1)に対し、周波数制御式反復微細振動(FRMV)依存的に神経細胞分化を誘導する方法を考案した。しかし、その分子機序は不明であり、他の細胞分化モデルへの汎用性の検討も不十分であった。そこで本年度研究では、FRMVの汎用性の検討のため、特にFRMVによる骨芽細胞分化誘導法に関する技術的検討ならびに分子機序を解明するための検討を行った。 [方法]昨年度に続き、骨芽細胞分化誘導モデルとしてMC3T3-E1細胞を播種したプレートを微細振動装置にセットし、分化を誘導するため、設定可能な範囲で様々な条件のFRMV処理を行った。今年度は、昨年度までにほぼ確立したFRMV依存性分化誘導条件下における、アルカリホスファターゼアッセイとリアルタイムPCRによる分化マーカー遺伝子の発現解析を用いて骨芽細胞分化を定量的に評価した。 [成果]FRMVによる骨芽細胞分化をALPアッセイにて評価したところ、刺激条件により分化効率に統計的有意差があることが分かった。また、FRMV時激後のMC3T3-E1細胞におけるALP活性の経時的変化が明らかとなった。また、PCR法により分化マーカー遺伝子を評価したところ、ALP遺伝子およびSp7遺伝子の遺伝子発現レベルが、FRMVにより統計的有意に上昇することが明らかとなった。これらの遺伝子発現上昇は、BMPシグナル阻害剤の併用により強く抑制を受けたことから、FRMV依存性骨芽細胞分化にはBMPシグナル経路が重要な役割を担うことが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題においてはFRMVによる細胞分化誘導法の確立とそのメカニズムの解明および汎用性の調査を当初からめざしている。これらの観点からみて本研究は新知見を次々と蓄積しつつあるため、本研究は順調に推移しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
本年度に実施した、FRMVによる骨芽細胞分化誘導の解析を通じたFRMVの汎用性の検討を中心とした実験を次年度もさらに進める予定である。
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