研究課題/領域番号 |
21K09933
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中野 環 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (40379079)
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研究分担者 |
若林 一道 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (50432547)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 歯科インプラント / 前歯部治療 / 審美性 / 予後 / インプラント / 前歯部 / 審美 / 多変量解析 / 縦断研究 |
研究開始時の研究の概要 |
前歯部欠損補綴治療としてインプラント治療は機能性だけでなく審美性を獲得することが大変重要であり,難易度が高い治療である.審美性の獲得のためには,抜歯が必要な歯が残存している場合はその歯の抜歯時期,およびインプラント体の埋入時期,埋入位置,硬軟組織の造成の必要性の有無,上部構造のマテリアルやデザイン等,様々なことに配慮する必要があるが,これらの因子が前歯部インプラント 治療における審美性の獲得とその維持にどの程度影響を及ぼしているのかは明確でない.そこで本研究ではこれらの個々の因子の影響を明らかにすることで,前歯部インプラント治療における治療のガイドラインを確立しようとするものである.
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研究成果の概要 |
前歯部インプラント治療においては様々な因子が審美的予後に影響を及ぼすと考えられる。抜歯即時埋入は術前の抜歯窩の唇側歯槽骨に離開がある場合においても有効な術式であるが、裂開が深い症例や裂開の幅が広い症例においては術後の軟組織退縮のリスクが増加する可能性があることが示唆された。また、抜歯即時埋入と早期埋入を比較した場合、抜歯即時埋入を適用する場合には結合組織移植を併用することで,あるいは埋入時期を早期埋入とすることで,術後の軟組織退縮のリスクを低減することが可能であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前歯部インプラント治療において審美的に安定した長期予後を得るためにはインプラント体唇側に十分な厚みの硬軟組織を獲得しておく必要がある。そのためには抜歯窩の状態、埋入のタイミング、硬軟組織の造成処置の併用の有無とその時期、埋入の深度や方向も含めたポジション、等について術前に十分に検討する必要がある。本研究の結果、抜歯窩の唇側骨の裂開の状態、抜歯即時埋入と早期埋入、が術後の審美性に及ぼす影響について明らかにすることができ、今後ますます増加するであろう審美インプラント治療に対して臨床的に有用な示唆を得ることができたと考えられた。
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