研究課題/領域番号 |
21K09939
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
大友 麻衣子 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (20453277)
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研究分担者 |
安彦 善裕 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90260819)
齊藤 正人 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50337036)
根津 尚史 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40264056)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | エピジェネティクス / 歯科用金属 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科金属材料の安全性については古くから検討が行われ、安全性の高い材料が広く用いられている。安全性の検証には、材料の組織適合性を、培養細胞を用いた細胞毒性試験から始まり、動物を用いた異物反応やアレルギー反応の有無などについて検証されている。外的な慢性刺激によって引き起こされる遺伝子修飾にエピジェネティクスがある。エピジェネティクス変化は悪性腫瘍や様々な生活習慣病の発症に関与しているが、歯科金属材料の安全性をエピジェネティクス変化から検証した報告はみられない。本研究では、現存する歯科金属材料をエピジェネティクス変化からその安全性について検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、歯科金属材料の安全性をエピジェネティクス変化から検証した。 ヒト歯肉線維芽細胞(HGnF)でのニッケル(Ni)及びチタン(Ti)による細胞生存率測定を行なった後、HGnFをNi(50μM)及びTi(10μM)で培養した結果、Ni及びTi刺激ではControl(無刺激)に比べ炎症性サイトカインのIL-6mRNA発現の有意な上昇を認め、Ti刺激においてControlに比べIL-6での有意なDNAメチル化率低下を認めた。HGnFへのNi及びTi刺激はDNAメチル化変化を介してIL-6のmRNA発現変化を引き起こした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、ヒト歯肉線維芽細胞(HGnF)へのNi及びTi刺激がDNAメチル化変化を介して、炎症性サイトカインであるIL-6のmRNA発現変化を引き起こすことを明らかにしたものである。 歯科用金属材料はイオン化などによってヒト歯肉線維芽細胞へ浸透し影響する可能性のあることから、本研究成果の学術的意義は大きいものと考えられた。 また将来的に、DNAメチル化レベルを検討する手法は、歯科の生体適合性材料における新しい細胞毒性評価ツールとして役立つ可能性が考えられた。
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