研究課題/領域番号 |
21K09946
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
嘉藤 弘仁 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70745348)
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研究分担者 |
田口 洋一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (60434792)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | エムドゲイン / インプラント / 間葉系幹細胞 / アミノ酸 / 骨再生 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は口腔インプラント治療におけるインプラント周囲の硬組織再生に有効な因子として、エムドゲイン(EMD)由来新規骨形成ペプチドに着目した。このペプチドはEMDを用いた基礎研究から得られた本研究チームのオリジナルの骨形成ペプチドである。また申請者らは純チタン表面にナノチューブ構造を析出させ、親水性を付与することで骨分化誘導を促進するナノ構造制御チタンシート(TNS)を開発した。 本研究では、インプラント埋入周囲組織の硬組織再生の方法として、我々の開発したEMD由来新規骨形成ペプチドをTNSに化学修飾することで、さらなる硬組織分化誘導を促進するバイオアクティブインプラント材料の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は口腔インプラント治療におけるインプラント周囲の硬組織再生に有用な因子として、エムドゲイン(EMD)由来新規骨形成ペプチドに着目した。この新規骨形成ペプチドはEMDを用いた基礎研究から得られた骨形成を促進するペプチドである。 本研究ではEMDの基礎研究から得られたアミノ酸シークエンス(WYQNMIR)をもつ新規骨形成ペプチドをチタンに化学修飾することにより、硬組織形成能を有する口腔インプラント材料となりうるのか、in vitro・in vivo 両面で明らかにする。 in vitroでの検討として、化学修飾されたチタン上でヒト骨髄間葉系幹細胞を培養し、硬組織形成能、骨形成に関連するmRNA発現(Real-time-PCR)、タンパク(ELISA法)を検討する。また作用機序の検討としてウエスタンブロットを用いてシグナル経路の探索を行う。 またin vivoでの検討として、実験群(化学修飾したTNS)および対照群(純チタン)を設定し、生後8週齢のSD系ラット大腿骨に直径1.3 mmのチタンスクリューを埋入する。屠殺10日前にカルセイン、3日前にテトラサイクリンの腹腔内注射を行い生体染色による新生骨への蛍光色素沈着による新生骨形成率を評価する予定である。 したがって、本研究の研究成果によって、インプラント埋入周囲組織の硬組織再生の方法として、EMD由来新規骨形成ペプチドをチタンに化学修飾することで、さらなる硬組織分化誘導を促進するバイオアクティブインプラント材料の開発を目標とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在、動物実験に必要なチタン表面へのアミノ酸シークエンスの化学修飾を行っている。サンプルチタンが確保でき次第、ラットを用いた動物実験を実施する予定である。 そのほかの培養実験については予定通りの進捗状況であり、支障なく進行できていると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策として、動物実験で得られた組織標本からH-E染色、ビラヌエバ骨染色、免疫染色(オステオポンチン、オステオカルシン、Ⅰ型コラーゲン)を検討し、組織学的評価を行う。 またマイクロCT撮影によるインプラント周囲組織の断層画像から三次元的構造を解析する。さらにインプラント周囲との骨接触率と骨面積率を検討する。またインプラント体と骨との接合強度を調べるためにリムーバルトルク値についても測定する予定である。
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