研究課題/領域番号 |
21K09947
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
秋山 真理 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (60340618)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 弾性線維 / 骨膜 / 血管 / エラスチン / フィブリリン1 / Fボックスタンパク質 / プロテオーム解析 / 骨再生 / 血管の弾性板 / FBXW2 / FBXL14 / F-box protein / スキャフォールドフリー / 骨膜由来細胞 / 石灰化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題において核心をなす学術的な「問い」は「骨膜に裂傷が生じた場合に形成層には骨産生のスイッチが入る、そのスイッチに対して、F-boxタンパク質の1つであるFBXW2とオステオカルシンはどのように関わっているのか」である。骨折によって、あるいは人工的に骨膜に裂傷を生じさせた場合、その部分の骨は生体内では増生することが知られている。本研究課題では、その現象をシャーレの上で再現し、骨再生モデルを構築しているところに独自性がある。
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研究成果の概要 |
ユビキチン化以外の機能がほとんど知られていないF-box and WD-40 domain-containing protein 2 (FBXW2)の骨再生に及ぼす影響を検証した。FBXW2は弾性線維に含まれていることが明らかになり、従来の研究で、FBXW2上にオステオカルシンの発現が認められた現象は弾性線維において起きていたことがわかった。FBXW2は骨膜のみならず、血管の弾性板にも含まれるため、培養シャーレ上で、血管の弾性板を観察し、FBXW2、エラスチンおよびフィブリリン‐1の変化を調べた。培養5週間後の血管においても、FBXW2とエラスチンは弾性板の形状を保っていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
弾性線維はエラスチンおよびフィブリリンなどから構成されていると言われていたが、従来、知られていなかった成分としてFBXW2も弾性線維に含まれていることを明らかにした。FBXW2は骨膜内でオステオカルシンによってコーティングされており、そのFBXW2が弾性線維に含まれることから、骨再生において弾性線維が重要な役割を果たしていると考えられる。弾性線維は血管にも含まれているため、弾性線維の変化と血管閉塞との関連を調べた結果、フィブリリン‐1は血管の内・外弾性板から外れた場所に強く発現し、血管が閉塞する際には、フィブリリン‐1が豊富に含まれる層が厚みを増していた。今後、心血管系疾患の解明につながる。
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