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抗菌性蛋白質自己集積型歯科材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K09957
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
研究機関北海道医療大学

研究代表者

建部 二三  北海道医療大学, 歯学部, 助教 (10534448)

研究分担者 遠藤 一彦  北海道医療大学, 歯学部, 特任教授 (70168821)
根津 尚史  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40264056)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードチタン / ラクトフェリン / 抗菌性 / 抗菌性蛋白質 / 鉄薄膜
研究開始時の研究の概要

本研究では、表面に鉄薄膜を形成し唾液の中に存在する抗菌性蛋白質であるラクトフェリン(LF)を自ら集積し、半永久的に抗菌効果を発揮する材料を創製することを目的とする。チタン(Ti)やイットリア安定型ジルコニア(YSZ)などのアバットメント部に応用される材料の表面に数十~数百nmの鉄薄膜を形成し、機械的性質、耐食性の評価、LF吸着能の評価を行う。そして口腔内の環境を模倣した環境下での鉄薄膜形成Ti・YSZの耐久性、機能性について、硬さや表面粗さ等機械的・物理的性質やイオンの溶出量、LF吸着・脱着挙動の評価、抗菌性、細胞への影響について経時的に長期間評価する。

研究実績の概要

我々はこれまで、ラクトフェリン(LF)の抗菌作用に着目し、アバットメントに使用される材料表面に物理的にLFを結合し、インプラント周囲炎関連細菌に対し有意な付着抑制効果を示すこと、LFは材料表面上で殺菌性を示すことを示した。
本研究では、LFが鉄イオンに強くキレート結合する性質を応用し、材料の表面にLFを直接結合するのではなく、鉄薄膜を形成することで間接的にLFを集積し、抗菌効果を発揮する材料を創製することを目的としている。唾液中には常にLFが存在することから、薄膜を形成する鉄イオンが確実にLFを呼び寄せ、強くキレート結合し、半永久的に抗菌作用を発現する表面が得られることを目指している。また、鉄薄膜試料の所要条件として、LFとキレート結合させるために、鉄イオンが薄膜を形成すること、その薄膜により表面粗さに変化がないこと、耐食性が良いこと、基質の(Ti,YSZ)の機械的性質を損なわないことなどがあるため、それらの検証を行っている。
令和5年度では鉄薄膜形成方法について引き続き検討を重ね、各種性質を調べた。TiやYSZの表面にスピンコート法で鉄薄膜を形成する手法を試みたが、薄膜形成に至らず、その他の方法を比較検討している。今後は今年度の各種性質の評価の継続に加え、鉄薄膜形成試料のLF吸着・脱着挙動の評価、生体親和性、抗菌性の評価を中心に行い、今までに得られた結果の集約を行っていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

機器の故障や想定外の結果に伴い予定より遅れているが、次年度以降挽回していく予定である。

今後の研究の推進方策

鉄薄膜形成Ti、YSZの機械的性質、耐食性の評価、LF吸着能、生体親和性、抗菌性の評価を行い、長期耐久性の検討も引き続き行う。
鉄薄膜形成Ti、YSZの物性評価は、硬さ測定試験や耐摩耗試験を行う。摩耗試験前後で表面粗さ、色調の変化を測定する。
耐食性は、異なるpHの人工唾液中に試料を浸漬し、各種溶出量を測定し、表面粗さの測定、色調の変化の測定を行う。
LF吸着能は、水晶発振子マイクロバランス(QCM)を用いて、鉄薄膜形成TiもしくはYSZ表面のLF吸着・脱着挙動、吸着・脱着量を評価する。
生体親和性は歯肉線維芽細胞を用いて細胞増殖試験にて評価し、抗菌性は歯周病ならびにインプラント周囲炎原因菌を用いて鉄薄膜形成Ti上で細菌を一定時間培養し、LIVE/DEAD染色後、共焦点レーザー顕微鏡観察し生死の判定や付着量の評価を行う。また、SEMで細菌の形態を観察する。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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