研究課題/領域番号 |
21K09968
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
庵原 耕一郎 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 ジェロサイエンス研究センター, 室長 (60435865)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 歯髄再生 / 象牙質処理 / 歯髄再生誘導象牙質コーティング方法 / 象牙質誘導 / 感染根管 / 象牙質コーティング |
研究開始時の研究の概要 |
感染根管治療薬剤による象牙質微小環境の変化を検討し、再生阻害因子を明らかにする。また、この象牙質微小環境を再生に適した状態に誘導する因子を明らかにし、歯髄再生誘導象牙質コーティング剤を開発する。最終的にイヌ感染根管治療歯髄再生モデルに応用し、有効性を検討する。
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研究成果の概要 |
感染根管治療における薬剤が象牙質の微小環境に与える影響を明らかにし、歯髄再生に適した象牙質コーティング剤を開発した。毒性試験の結果、水酸化カルシウム製剤とフェノール製剤は表面のみの毒性が確認されたが、ホルマリン製剤は象牙質全体に浸透し高い毒性を持っていた。接着試験も同様の結果となった。脂肪細胞の歯髄細胞分化誘導試験では、象牙質EDTA抽出蛋白が歯髄再生誘導に有効であった。これらの結果から、フィブロネクチン、コラーゲン、ラミニン、またはEDTA抽出象牙質タンパク質を使用したコーティング剤が有望とされた。しかし、in vivo試験では再感染による影響で統計的に有意な結果は得られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちはこれまで不可逆性歯髄炎に対する歯髄再生治療を開発し、臨床研究を行った。現在、この治療は特定再生医療等委員会の承認を得ることで開業医でも実施可能である。感染根管治療への適用を広げるために、根管の無菌化が必要で、水酸化カルシウム製剤を使用した治療では歯髄の再生が難しいことをあきらかにしていた。今回の結果より、水酸化カルシウム製剤とフェノール製剤は象牙質を一層削除することで歯髄再生が適した環境にできると考えられた。ホルマリン製剤は歯髄再生治療の際には使用しない方が良いと考えられた。
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