研究課題/領域番号 |
21K09984
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
近藤 尚知 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (70343150)
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研究分担者 |
入江 太朗 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (00317570)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 注射 / 骨増生 / 低侵襲 / スペースメーキング / 骨形成因子 / 骨補填材 / 組織再生 / 創傷治癒 / ナノバイオマテリアル / 骨 |
研究開始時の研究の概要 |
インプラント治療の前処置として、歯周外科、骨移植等の侵襲の大きい追加手術が必要となることがあるが、高齢者者にとっては肉体的・精神的負担が大きい。 また、治癒能力の低下による治癒期間延長もさらなる追加課題である。今後もさらなる超高齢化が進む我が国では、上記問題の解決が急務となっている。 本研究の目的は、切開を行わず、注射によって適用可能なナノレベルの骨置換性バイオマテリアルを開発するとともに、創傷治癒促進因子と応用により宿主側の問題にも介入し、失われた歯周・骨組織を短期間に、低侵襲な方法で再生し、咬合機能を維持・回復することにある。
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研究実績の概要 |
注射による骨造成を実現するためには、注入後に硬化することでスペースメイキングを行い、生体吸収に伴い骨形成因子が徐放され、新生骨に置換する機構が必要である。我々は、さらに体温付近で温度応答的にゲル化する特性に着目し、生体内に注入することをトリガーとして、骨形成因子の長期的に担持・徐放なゲル状へと変化する注入型生体材料の新規開発を本研究の目的に設定した。 令和4年度は、前年度のPEG系ポリマーに加え、温度応答性注入型基材であるゲニピン架橋コラーゲンについて検討を加えた。ゲニピンによる架橋反応は低温下で数時間は流動性を維持する緩徐な反応であるが、37℃付近で架橋反応が亢進し急速にゲル化する特性を持つ。また、コレステロール修飾ヒアルロン酸を添加することで、塩濃度の変化によって自己集合したヒアルロン酸ゲル小球内に骨形成因子を封入し、それをゲニピン架橋コラーゲンと複合化することで、骨形成因子を二重にバインドする方法を考案した。 続いて、PEG系ポリマーおよびゲニピン架橋コラーゲン系材料に対して骨形成因子としてスタチン系薬剤とナノハイドロキシアパタイトを添加し、動物実験からその骨形成効果について評価を行った。各材料をテフロンリングと共にマウス・ラット頭蓋骨上に8週間留置した実験において、ゲニピン架橋コラーゲン系材料を用いた群で垂直的骨量の増加を認めた。これにより、ゲニピン架橋コラーゲン系材料はスタチン系薬剤が持つ骨誘導能を阻害せず、実際に骨量の増加というアウトカムをもたらす可能性が示唆された。現在、この材料が有する骨形成効果を統計的に立証するために動物実験を継続している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
第1の課題としている、注射によって体内に材料を注入し、体温で固化する材料のセレクションは、ほぼ完了し、骨形成因子を搭載した場合の骨形成の評価を行っている段階にある。 以前に使用していた材料の入手が困難となり、基本的な材料の評価をやり直すのに、時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、遺伝子治療を応用した骨形成促進材料の開発に向け、本生体材料を骨欠損部に適用し、評価を行う予定である。 骨形成因子に加え、創傷治癒促進因子の遺伝子配列を抽出し、コンストラクトを作成する。それに続いて、注射によって注入後、体内で固化する材料に搭載し、動物実験によってその効果を評価する予定である。 現在、コンストラクトの設計中である。
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