研究課題/領域番号 |
21K09985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
佐藤 裕二 昭和大学, 歯学部, 名誉教授 (70187251)
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研究分担者 |
桑澤 実希 昭和大学, 歯学部, 講師 (10343500)
古屋 純一 昭和大学, 歯学部, 教授 (10419715)
大澤 淡紅子 (奥山淡紅子) 昭和大学, 歯学部, 助教 (90585788)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 高齢者 / 口腔機能 / オーラルフレイル / 口腔機能低下症 / 訪問診療 / フレイル / 要介護 / 咀嚼 / 嚥下 / 訪問歯科診療 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者では,健常,フレイル,要介護,死亡と進行するフレイルサイクルの好転化が重要な健康課題であり,社会性・運動・栄養(口腔)への多面的な対応が求められている.このうち栄養障害による体組成の変化はフレイルサイクルを加速させる重大な要因であり,口腔機能とも関連する可能性が高いとされている.しかし,栄養障害に通ずる食欲や食事摂取量に対して,口腔機能がどのように関連し,高齢者のフレイルサイクルにどの段階で影響するかについてはその詳細は不明である.そこで本研究では,歯科外来通院の高齢者および訪問歯科診療の要介護高齢者を対象に,口腔機能・食欲・体組成に着目した横断・縦断調査を行う.
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研究成果の概要 |
本研究の結果から,口腔機能低下症患者に対してリーフレットを用いた口腔機能指導を歯科外来で継続的に行うことにより、いくつかの口腔機能を改善または維持できることが明らかとなった。特に患者が日常的なトレーニングを実施しやすい舌運動機能は、短期間でも改善効果が認められることが明らかとなった.一方、回復期病院入院中の要介護高齢者を対象とした研究では、疾患や栄養状態に加えて、良好な摂食嚥下機能および口腔健康状態は、入院時の生活機能の高さと関連しており、回復期における口腔健康管理の重要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オーラルフレイルが進行した一病態とも考えられる口腔機能低下症は、食品摂取の多様性や栄養障害を通じて、社会性や身体的心理的フレイルと同様に、フレイルや要介護状態の一因になりうると考えられる。そのため、歯科外来における口腔機能管理は今後の超高齢社会において非常に重要になると考えられ、本研究はその継続的な管理を行うための科学的根拠の1つとして初めてその効果を明らかにしたものである。また、回復期の口腔健康管理による口腔環境の改善が直接的に自立度と関連することが明らかとなり、回復期の目的である生活機能の向上に、栄養改善だけでなく、口腔健康管理も貢献できる可能性が示唆された。
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