研究課題/領域番号 |
21K10009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
岩佐 文則 昭和大学, 歯学部, 准教授 (60297025)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ジルコニアインプラント / 軟組織接着 / Triboindenter / 付着歯肉上皮細胞 / ナノジルコニア / ナノスクラッチテスト / デンタルインプラント |
研究開始時の研究の概要 |
本申請研究では我々が発明した表面形態に対する歯周粘膜のシーリング強度をin vivoで機械的、定量的に検証することを目的とし、粘膜と材料の接着強さを定量的に評価する世界初の手法を確立し、その技術を実証する。この評価法の確立はこれまで間接的、生化学的にしかできなかった不透明な評価を、視覚的に数値化して捉えるというインプラント・サーフェイスを評価するための技術革新となることを期待している。 今回の実験ではこれまでの成果で得られた表面形態を共焦点レーザー顕微鏡を用いた3次元デジタル解析によって分析し、射出成形により最適化した試作インプラントを製作し、昭和大学を中心拠点とした産医工学連携体制を構築する。
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研究実績の概要 |
Ce-TZP/Al2O3用いたインプラントに対する軟組織接着を解明するために,昨年度はin vitroでヒト歯肉線維芽細胞のCe-TZP/Al2O3への付着力を検証した.本年度は引き続きin vitroで上皮細胞を用いた検証を行い,さらにin vivoで実際にラットに対してインプラント埋入手術を行った. マウス歯肉付着上皮細胞(JE-1)を用いたin vitroの検証では粗造な表面粗さ(Ra=0.9),滑沢な表面粗さ(Ra=0.02)を持つ基盤をTi,Ce-TZP/Al2O3でそれぞれ製作し,走査電子顕微鏡(SEM),原子力顕微鏡(AFM)で表面形態を観察した.各基盤上で7日間 JE-1を培養しSEMにて形態観察を行った.また細胞形態,接着性タンパク質の発現量を評価するためにlamininα5,integrinβ4に対してリアルタイムPCRを行った. またラットに対するミニインプラント埋入試験行った。検体は動物種:rat 系統:Wistar 週齢:6週齢を選択している。まずΦ2㎜、長さ2.5㎜のミニインプラントを製作した。その後ラットに対し三種混合麻酔薬を腹腔内投与し、麻酔科にて上顎第一臼歯を抜歯、抜歯窩にミニインプラントを埋入した。埋入したインプラントでは良好な固定を得られたためその後の切片作成等を行うのに十分な検体を採取することができた。現在得られた検体を用いて材料間における付着上皮の応答の違いを比較検討を準備を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度はJE-1を用いて上皮細胞とCe-TZP/Al2O3との関係性を明らかにすることができた。また、ラットを用いたミニインプラント埋入試験についても現在実行しており、比較検討についての準備段階へ移行することができた。 そのため、現在までの進捗状況はおおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
現在準備段階にある、ラットに対するミニインプラント埋入実験において、今後Ti、Ce-TZP/Al2O3間および表面性状間における付着上皮の応答の違いを比較検討していく予定である。
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