研究課題/領域番号 |
21K10022
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
田島 登誉子 徳島大学, 病院, 診療支援医師 (80335801)
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研究分担者 |
細木 真紀 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (10228421)
松香 芳三 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (90243477)
大島 正充 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (00548307)
井上 美穂 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (20271059)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 金属アレルギー / microRNA / 扁平苔癬 / マイクロアレイ解析 / バイオマーカー / 歯科補綴学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,口腔扁平苔癬の疑いのある患者を対象として, 歯科用金属パッチテストを行い, 同時に経時的な末梢血miRNAの変化を測定する.パッチテストの結果や性別,年齢,症状,既往歴等の関連因子を検討した上で,金属アレルギーにより特異的な発現パターンを示すmiRNAを解析する.金属アレルギーによる口腔苔癬様病変に特異的なmiRNAを同定し,歯科金属除去治療の有効性を高めるための診断基準を検討する.
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研究実績の概要 |
徳島大学病院歯科用金属アレルギー外来を受診する患者の口腔内症状として口腔扁平苔癬は最も多く,10~20%を占めている.口腔粘膜に白色病変や糜爛・潰瘍を伴った紅斑性病変を形成することがあるが,歯科金属アレルギーで生じた口腔苔癬様病変を扁平苔癬と鑑別することは肉眼的にも病理学的にも困難である.そこで本研究では,口腔扁平苔癬の疑いのある患者を対象として, 歯科用金属パッチテストを行い, 経時的に末梢血microRNAの変化を測定して,金属アレルギーにより発現するmiRNAの種類や発現量を検討することで,予知性の高い口腔扁平苔癬の診断法,すなわち歯科金属除去治療の有効性を高めるための診断基準の確立を目指している.研究の実施に先立ち,初年度は徳島大学病院生命科学・医学系研究倫理審査委員会への申請手続きを行い,末梢血miRNAの採取方法・診断方法の検討を行った. 本年度は口腔扁平苔癬と診断され当外来を受診した患者のうち,説明・同意の得られた3名について,鳥居薬品社製パッチテスト試薬金属,スマートプラクティス社製パッチテスト試薬金属とパッチテスタートリイを用いてパッチテストを施行し,同時にパッチテスト前,パッチテスト3日後,7日後の血液を採取した. 被験者1は両側臼歯部頬粘膜及び歯肉に症状があり,パッチテストの結果,クロム,水銀,スズ,モリブデンに陽性,イリジウムに疑陽性であった.被験者2は下顎左側臼歯部頬粘膜に症状があり,パッチテストではクロム,プラチナ,亜鉛に疑陽性であった.被験者3は両側頬粘膜に症状があり,パッチテストではインジウムに陽性,バナジウムに疑陽性であった.3名とも口腔内には病変に接触する部位に金属修復物が存在した. 血液サンプルは血漿分離した検体を東レ社製高感度DNAチップ3D-GeneでmiRNA解析を行っている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
口腔扁平苔癬の疑いのある金属アレルギー陽性患者については,パッチテストを施行したが,miRNA解析が途中である.また,比較対象となる健常被験者の確保が難しかったため,検査ができていない.次年度に新たな被験者のパッチテストならびにmiRNA解析を行い,患者群と対象者群でのmiRNA発現量の比較等を行う予定である.
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今後の研究の推進方策 |
本年度に検査した口腔扁平苔癬の疑いのある金属アレルギー患者群のパッチテスト結果とmiRNA発現量の違いについて次年度以降で比較検討を行う. また,新たに対象者群である健常被験者のパッチテストとmiRNA解析を行い,金属アレルギー患者群のmiRNA発現量との違いを解析する.
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