研究課題/領域番号 |
21K10023
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
阿部 薫明 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (40374566)
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研究分担者 |
高田 知哉 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 准教授 (00342444)
兵野 篤 旭川工業高等専門学校, 物質化学工学科, 助教 (20554299)
江良 裕子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (00825309)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ハイドロゲル / 非侵襲性 / 赤外応答性 / インテリジェントDDS / 外部刺激応答 / 低侵襲性 / ゾルーゲル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、外部刺激としての赤外光に応答して「必要なタイミング」で「必要な量」の薬剤を放出可能な薬剤徐放材料の開発を試みる。 典型的な温度応答性ポリマーとは異なり、温度上昇によりゾルへの相転移を示す、Upper Critical Solution Temperature(UCST)型のポリマーを用いる事で、加温により内包した薬剤が放出されるシステムを構築する。このシステムを外部刺激により効率的に動作するため、赤外光照射に対して高い発熱応答を示すカーボンナノチューブと融合する事により、赤外光を照射した部分のみが速やかにゾルへと相転移を示し、薬剤を放出する「外部刺激応答性を持つ低侵襲インテリジェントDDS」を開発する。
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研究実績の概要 |
本課題の熱上昇により可塑化するUCST型温度応答性ポリマーの試作については、N-イソプロピルアクリルアミド、アクリルアミド、ポリエチレングリコールに架橋剤としてメチレンビスアクリルアミド、更に物理的な架橋剤として12タングストリン酸を混合した水溶液を作成し、この溶液に重合開始剤として過硫酸カリウムを加え、加熱・重合させることにより、目標とした透明なゲルが得られた。得られたゲルは反応終了後には温度減少に伴い、白濁することが確認された。透過率測定により、ポリエチレングリコール含有量の増加に伴い相転移温度(透明・不透明の入れ替わる温度)が低下するUCST型のゾル-ゲル転位応答を示すことが確認された。ゲル相転移温度を跨いだ温度変化を加える事により可逆的なゾル-ゲル相転移が観察された。更に、薬剤モデル化合物として水溶性色素であるローダミンBを用い、熱応答に伴う薬剤徐放についての検討を行ったところ、過熱による薬剤モデルの放出が確認された。また、カーボンナノチューブ(CNT)をベンゼン中へと分散し、コハク酸無水物を添加し、加熱・還流処理を行う化学処理を行ったところ、CNT表面へとカルボン酸の提示に成功し、水溶液への十分な分散が可能となった。この処理を行ったCNT誘導体を上述で得られたゲルへと含有させたところ、赤外光照射による効率的な温度上昇を示した。このゾルゲル応答は赤外光照射により繰り返し進行し、可逆的な挙動を示した。また、その温度上昇挙動は添加したゲルへの含有量に比例して上昇が見られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究のキーとなる温度上昇により可塑化するLCST型ポリマーを作成し、熱応答による薬剤モデルのポリマーからの放出に成功した。また赤外線照射によるCNT の熱応答特性を検討した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度までの検討で得られた温度応答性ポリマーゲルと光-熱変換効果を持つカーボンナノチューブとのハイブリッド材料を作成し、外部刺激としての赤外光照射によるゾル‐ゲル応答の繰り返し特性とそれに伴う薬剤徐放挙動について検討する。
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