研究課題/領域番号 |
21K10033
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
尾澤 昌悟 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50323720)
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研究分担者 |
松川 良平 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40645735)
吉岡 文 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (50468998)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 顎顔面補綴 / CAD/CAM / デジタルトランスフォーメーション / 開口障害 |
研究開始時の研究の概要 |
腫瘍等により顎欠損を生じる患者の口腔機能低下に対して,早期の顎義歯装着は患者のQOLを回復する有効な手段である.本研究ではCT等のデジタルデータを利用して,手術後早期に顎義歯を製作するための臨床的課題を解決する.一つ目の取り組みは術前の臨床データをもとに,顎欠損を含む3次元モデルの構築であり,二つ目は3Dプリンタを応用した顎義歯製作法の確立である.患者のCTデータを利用し,口腔内の3次元形状計測データと融合して,顎欠損形態のシミュレーションモデルを構築する.更に顎義歯製作をCAD/CAMにより迅速かつ簡便に行う.
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研究実績の概要 |
本研究はデジタル技術を顎顔面補綴治療に応用して、悪性腫瘍の切除から顎欠損に至るシミュレーション技術の向上や、実際に顎義歯や口腔内装置をCAD/CAMにより製作することにより新たな治療法の構築を目指している。一般的には顎顔面補綴治療の症例数は少ないが、患者にとっては顎欠損による機能障害は重篤であり、腫瘍切除が成功しても その後の社会生活に大きな影響を与えている。顎義歯の製作は通常の義歯とは異なり、印象法や使用する材料も特殊であり、製作するための複雑な工程も時間がかかる要因となっている。デジタル技術により早期の顎補綴治療を実現し、印象操作等による患者の苦痛を取り除くとともに、より早い社会復帰の実現を目指す。研究最終年度では、顎骨再建にシミュレーションモデルを導入して、外科的再建の最適モデルを構築し、顎骨再建後の顎補綴製作の一連の流れを検討した。下顎悪性腫瘍患者の術前のCT画像から3次元モデルを構築し、区域切除後の腓骨再建をシミュレーションし、最適モデルの構築から再建プレートをCAD/CAMにて製作して顎骨再建術に応用した。更に再建部に顎義歯を適用するためのシミュレーションも行い、実際に顎義歯を製作して顎補綴治療後の機能評価を行った。その結果CAD/CAM技術を応用した顎顔面領域のリハビリテーションは、口腔機能も回復にも役立つことが判明した。本研究では顎義歯製作の完全なデジタル化は実現できなかったが、製作過程の一部に導入することで、作業工程の短縮や患者への負担軽減、データ蓄積において効果を確認できた。
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