研究課題/領域番号 |
21K10034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
梅本 丈二 福岡大学, 医学部, 准教授 (30320287)
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研究分担者 |
吉村 力 福岡大学, 医学部, 准教授 (20511885)
藤岡 伸助 福岡大学, 医学部, 准教授 (20735584)
坪井 義夫 福岡大学, 医学部, 教授 (90291822)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 神経疾患 / 睡眠時ブラキシズム / 睡眠障害 / 神経変性疾患 / 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
PSGとSB検査を同時に受ける患者の中から、パーキンソン病(PD)と多系統萎縮症(MSA)を含めた神経疾患患者と神経疾患のない閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者を抽出し、両群を比較検討する。 [SB検査]①SBエピソード数、②SBバースト数、③SB波形のうちphasicエピソード、tonic エピソード、mixedエピソードの割合 [PSG検査]①無呼吸低呼吸指数(AHI)、②睡眠効率(SE)、③徐波睡眠の割合(SWS %)、④覚醒指数(Arousal Index)、⑤周期性四肢運動指数(PLM Index)
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研究実績の概要 |
【目的】多系統萎縮症(MSA)患者の終夜睡眠ポリグラフ(PSG)と睡眠時ブラキシズム(SB)の検査結果をパーキンソン病とその関連疾患(PRD)患者と比較し、MSA患者の特徴を把握する。 【方法】2020年8月~2023年12月まで当院睡眠センターでPSGを行う患者に、連続的にウェアラブル筋電計による咬筋筋電図を同時測定した。神経疾患患者12名(男性8名,女性3名,平均年齢69.3±13.4歳)について、PSG所見とSBの関連性を分析した。疾患の内訳はMSAとPRDが各6名であった。SBは、AASM scoring ruleに基づいてPhasic、Tonic、Mix波形に分類した。 【結果】無呼吸低呼吸指数(AHI)、睡眠効率(%)、周期性四肢運動指数(PLM index,回/時)は、それぞれMSA群23.9±21.8、72.2±6.7、53.7±53.0、PRD群20.2±5.0、77.7±11.1、4.4±3.1であった。SB(回/時)、Phasic波形(回/晩)、Tonic波形(回/晩)は、それぞれMSA群19.2±4.2、35.3±13.3、34.7±11.8、PRD群28.3±29.7、138.5±188.3、13.0±14.3であった。PLM indexとSBのTonic波形はいずれも両群間に有意差を認め(p=0.04、p=0.02)、MSA群がPRD群に比べ高値であった。Tonic波形のSBにおける割合は、MSA群22.7%、PRD群9.1%であり、両群間に有意差が認められた(p=0.01)。SBのTonic波形とPLM indexに明らかな相関関係は認められなかった。 【まとめ】MSA患者はPRD患者に比べPLMやSBのTonic波形の出現頻度が高く、睡眠の質低下に影響している可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
対象となっている神経疾患患者は現在12名であり、当初の目標数よりも下回っているが、統計処理は可能と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度中に学会発表を行い、発表に際して受けた意見を結果の分析に反映させ、論文にまとめる予定である。
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