研究課題/領域番号 |
21K10068
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
清水 香澄 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20378368)
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研究分担者 |
村田 琢 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (80242965)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 悪性腫瘍 / phosphodiesterase / Phosphodiesterase |
研究開始時の研究の概要 |
Phosphodiesterase (PDE)は11種類(PDE1からPDE11)報告されており、 細胞内のcAMP、cGMP濃度を調整することにより様々な生理作用に関与している。われわれはPDE1が悪性黒色腫細胞で発現していること、さらにPDE1、PDE5両方の阻害効果をもつsildenafilが、PDE1を阻害することによってその運動能を抑制することを発見したことから、本研究ではPDE1を発現していない細胞にPDE1を強制発現させることによって細胞の性質がどのように変化するかを検討し、PDE1阻害剤が増殖、運動能を抑制するかどうかを確認する。
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研究成果の概要 |
口腔悪性黒色腫細胞株を使用し原発巣由来PMP細胞ではPDE1Cのバリアントの一つであるPDE1C3が、同一患者の腋下リンパ節転移巣由来MAA細胞ではPDE1C1が発現していることを明らかにした。また、PDE1C1遺伝子を強制発現させたPMP細胞では増殖能・形態に変化はみられなかったが、運動能が上昇しており、PDE1C3遺伝子を強制発現させたPMP細胞では増殖能・形態・運動能いずれも変化はなかった。以上のことから、PDE1C1が口腔悪性黒色腫細胞の運動能に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性黒色腫のなかでも口腔に発生するものは、皮膚に発生するものよりも予後不良で、生存期間の中央値は2年とされている。一般的に悪性黒色腫の発症に関連する遺伝子変異としてBRAF、RAS、およびKIT遺伝子変異が知られているが、口腔悪性黒色腫では、関連する遺伝子変異は、KITが10-30%、RAS が10-20%、BRAFは10%未満である。本研究ではPDE1のバリアントの1つであるPDE1Cが口腔悪性黒色腫の運動能を促進している可能性を明らかにし、PDE1阻害剤が悪性黒色腫の治療に応用できる可能性を示した。
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