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樹状細胞を新機軸とした骨吸収抑制薬関連顎骨壊死の病態解明と新規治療法・予防法開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K10074
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関九州大学

研究代表者

梯 裕恵  九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (30452775)

研究分担者 森山 雅文  九州大学, 歯学研究院, 教授 (20452774)
黒嶋 伸一郎  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (40443915)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード骨吸収抑制薬 / 顎骨壊死 / 骨粗鬆症 / 免疫機能解析 / 予防治療法 / 樹状細胞 / 予防法 / 新規治療法 / 病態解明 / 骨吸収抑制薬関連顎骨壊死
研究開始時の研究の概要

研究目的の達成に挑戦する。研究体制は右図に、研究計画は下に記す。明らかにすることは、「BRONJ と DRONJ モデルマウスの免疫機能」、「Treg 移植の ARONJ 予防効果」、ならびに、「PTH 製剤投与による ARONJ 治療効果」である。
本研究課題が明らかになれば、ARONJ の病因解明や治療法開発の基盤構築に大きく貢献でき、治療法に寄与する分子や化合物精製開発への手がかり発見の可能性もある。さらに全身的な難治性疾患にも DC の働きが深く関与するため、多くの難治性疾患に対する分子生物学的基盤構築にも貢献できることが本研究の位置づけである。

研究実績の概要

基礎研究と臨床研究の二本柱で進めている。まず、免疫機能解析に関しては、以下の結果が得られている。1)ビスフォスフォネート製剤と抗癌剤を併用した高頻度発現型マウスBRONJモデルを開発。2)高頻度発現型マウスBRONJモデルに非培養Stromal vascular fraction細胞を移植すると、BRONJが緩解することが解明された。3)血管新生抑制は、BRONJの主原因とはならないことを証明した。また、MRONJに対する治療法は、病期分類に基づいた治療方針が示されてはいるものの、いまだ一定の見解はなく、近年は積極的な外科的治療を推奨する傾向にある。しかし、腐骨の分離が確実に得られるのであれば外科的治療の必要はなく、さらにMRONJ患者は癌の多発骨転移や、ステロイドの長期投与などで全身状 態が好ましくなかったり、患者自身が侵襲の高い治療法を望まないことも多い。臨床研究として我々は、低侵襲な保存的外科治療を行っている。壊死骨周囲の歯肉切除や、露出壊死骨の可及的な削除による減量で洗浄を行いやすい形態にし、含嗽でも十分な洗浄効果が得られるように管理し、腐骨分離を促す低侵襲な治療である。壊死骨や腐骨の動揺が見られたり、画像所見で腐骨の分離が確認できたら、非病変部である周囲の骨や軟組織は掻爬せずに腐骨除去のみを行う。これを繰り返すことで残存骨は粘膜上皮に被覆され、周囲の骨を掻爬することなく治癒することが期待できる。治療成績としては、全体の約9割が良好に経過しており、治癒症例の約6割が1年以内に治癒していた。両側に及ぶ症例や大きな腐骨を除去した症例、病的骨折を起こした症例にも有用であった。
以上の結果を、英文雑誌「Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathology」に「The clinical effectiveness of conservative surgical management in Medication-Related Osteonecrosis of the Jaw」として発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

臨床研究成果を論文としてまとめることができ、さらに臨床研究、基礎研究ともに進めていく予定である。

今後の研究の推進方策

高頻度発現型マウスBRONJモデルを用いて、さらなるONJ発現に関する要因を明らかにしていく。 臨床研究では、骨吸収抑制薬の休薬の意義に関しての臨床統計、新たな基準を確立していく。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] The clinical effectiveness of conservative surgical management in medication-related osteonecrosis of the Jaw2023

    • 著者名/発表者名
      Kakehashi Hiroe、Sakamoto Mizuki、Moriyama Masafumi、Goto Yuichi、Kitamura Ryoji、Ogata Kenichi、Nakamura Seiji、Kawano Shintaro
    • 雑誌名

      Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathology

      巻: 0 号: 4 ページ: 0-0

    • DOI

      10.1016/j.ajoms.2023.11.001

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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