研究課題/領域番号 |
21K10079
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
土生 学 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (00360058)
|
研究分担者 |
松原 琢磨 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (00423137)
矢田 直美 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (60468022)
柳沼 樹 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (60845064)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 口腔扁平上皮癌 / 潜在的頸部リンパ節転移 / バイオマーカー / DKK1 / CKAP4 / 舌がん / リンパ節転移 / DKK-1 / 口腔扁平上皮がん / 口腔がん / 扁平上皮がん |
研究開始時の研究の概要 |
がんに関わる大規模データベース利用し,頭頸部扁平上皮がん患者499人のがん組織に発現する遺伝子量と生存率の相関を調べてきた.すると,Wntシグナルの阻害因子で分泌タンパク質のDKK-1の発現量が最も生存率と負の相関があることを明らかとなった.そこで本研究では,ヒト口腔扁平上皮がん細胞対してDKK-1を過剰発現またはノックアウトし,細胞の増殖・浸潤・移動能を調べる.さらに同細胞をヌードマウスに接種し,In vivoでDKK-1発現が口腔扁平上皮がんの増殖・浸潤・転移に与える影響を同定する.
|
研究成果の概要 |
口腔扁平上皮癌において潜在的頸部リンパ節転移を予測するバイオマーカーを検討するため,TCGAを利用し頭頚部癌において予後相関があると考えられる因子について検索を行ったところ、DKK1の関与が指摘できた。われわれは舌扁平上皮癌54例におけるDKK1ならびにその受容体であるCKAP4の発現に注目し,頸部リンパ節転移との関連を調べた。その結果,舌扁平上皮癌においてDKK1とCKAP4が共に陽性であった患者は,有意に頸部リンパ節に転移を認めた。以上よりDKK1およびCKAP4の同時発現は舌扁平上皮癌における潜在的頸部リンパ節転移の可能性予測できる有効なバイオマーカーである可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔癌において頸部リンパ節転移の有無は予後を左右する重要な因子である。しかし,明らかな頸部リンパ節転移がない症例に、積極的な予防的治療を行うかについては,意見が分かれている。今回の研究では,大規模データベース解析を利用することで,予後と関連があると思われるタンパク質を抽出し,口腔癌における頸部リンパ節転移症例とこのタンパク質との相関を調べることで,潜在的な頸部リンパ節転移の予測因子にできるのではないかと考えた。結果,DKK1とCKAP4というタンパク質が共に発現している症例では,高頻度に頸部リンパ節転移が認められたことから,頸部リンパ節転移に対する有効なバイオマーカーとなり得ると考えられた。
|