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口腔癌個別化治療を目指した頸部リンパ節転移節外浸潤における腫瘍間質反応の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K10102
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関自治医科大学

研究代表者

野口 忠秀  自治医科大学, 医学部, 教授 (30275705)

研究分担者 川嶋 理恵  自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (10814444)
森 良之  自治医科大学, 医学部, 教授 (70251296)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード腫瘍微小環境 / 腫瘍間質線維化反応 / 口腔扁平上皮癌 / バイオマーカー / 多重免疫染色 / 口腔癌個別化治療 / 頸部リンパ節転移 / 多重免疫染色定量解析法 / 口腔癌 / 頸部リンパ節転移節外浸潤 / 腫瘍間質反応 / 個別化治療
研究開始時の研究の概要

癌の周囲には癌関連の線維芽細胞、炎症細胞や血管が複雑に絡み合った構造ができ、これは癌の間質反応と呼ばれている。本研究では、口腔癌原発巣と頸部リンパ節転移の癌間質を多重免疫染色法を用いて病理組織学的に解析し、治療選択や予後予測を可能とする病理組織学的な基準やバイオバーカーを特定することを目的とし、生存率向上のための口腔癌の個別治療を目指す。

研究実績の概要

1. 腫瘍間質の予後不良因子に関する臨床研究
口腔扁平上皮癌頸部リンパ節転移巣節外浸潤(ENE)を認める症例を対象に、間質繊維化反応(DR)を含めた予後因子の同定を行った。 対象および方法:当科にて口腔扁平上皮癌で一次治療を行なった604症例のうち、病理組織学的にENEを有する59 症例を対象とした。年齢、性別、原発部位、T分類、頸部リンパ節転移時期、ENEを有する転移リンパ節の最遠位レベル、個数、原発巣の分化度、リンパ管侵襲、 脈管侵襲、神経周囲浸潤の有無、浸潤様式(YK分類)、リンパ節および原発巣のDRの有無と治療成績(生存率)について検討を行った。結果:ENEを有する転移 リンパ節の発現レベルが、I・II・IIIよりIV・Vの遠位レベルの方が5年全生存率(5 year overall survival : 5yOS)と5年疾患特異的生存率(5 year disease specific survival : 5yDSS)いずれも有意に生存率が低い結果であった。また、ENEを有する転移リンパ節の個数が、単発より複数個の方が5yDSSが有意に低い結果であった。また、転移リンパ節のDRの有無について検討した結果、5yOSはDR(+)群が54%に対しDR(-)群が83.3%、5yDSSではDR(+)群が64.9%でDR(-)群は 100%でいずれもDR(+)群では生存率が低い結果であった。
2.腫瘍微小環境の免疫組織化学的な解析
上記対象者59症例の切除標本(転移リンパ節病変)を用い、多重免疫染色を施行中。腫瘍微小環境におけるリンパ球系細胞、骨髄系細胞、免疫チェックポイント関連、癌関連線維芽細胞、間質線維化反応、上皮間葉転換などの局在・定量解析を行い、治療効果、予後、生存率などの臨床情報と照らし合わせ、バイオマーカーの特定を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究の課題の1つ目である腫瘍間質の予後不良因子に関する臨床研究に関して、は順調に解析が進んでおり、対象項目である年齢、性別、原発部位、T分類、頸部リンパ節転移期、ENEを有する転移リンパ節の最遠位レベル、個数、原発巣の分化度、リンパ管侵襲、脈管侵襲、神経周囲浸潤の有無、浸潤様式(YK分類)、リンパ節および原発巣のDRの有無と治療成績(生存率)について解析を行い、上記の解析結果が得られた。
また、検討項目の2つ目である腫瘍微小環境の解明目的とした多重免疫染色定量解析に関しては、リンパ系細胞はCD4、CD8、CD4サブセット、NK細胞、B細胞を、骨髄系細胞はマクロファージ、樹状細胞、好中球、肥満細胞を、免疫チェックポイント関連はPD-1、PD-L1を、癌関連線維芽細胞、血管内皮細胞、上皮間葉転換に関する試薬(マーカー)を順次染色を行い染色基準の設定を行っている段階である。染色項目が多いことと、各染色にそれぞれ時間を費やすことから進捗状況としてはやや遅れていると判断する。

今後の研究の推進方策

現在行っている多重免疫染色の染色基準の設定が終了次第順次各検体の免疫染色を行い、画像の取り込みを行う。イメージサイトメトリーにて解析部位を抽出し、各マーカーの陽性細胞数をカウントして定量化する。解析結果は臨床情報と照らし合わせ、治療効果、予後、生存率などの比較検討する予定である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (2件)

  • [学会発表] 口腔扁平上皮癌の予後因子としてのDRの臨床的意義:大腸癌DR分類基準での比較検討2022

    • 著者名/発表者名
      山田 学、月村久恵、杉浦康史、林 宏栄、土肥明宏、土屋欣之、野口忠秀、森良之
    • 学会等名
      日本口腔外科学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] 口腔扁平上皮癌頸部リンパ節転移間質反応の臨床的意義の検討

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [備考] 口腔がん腫瘍微小環境の解明を目指した多重免疫染色による新規バイオマーカーの探索

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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