研究課題/領域番号 |
21K10111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
濱田 正和 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (80506361)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | オートファジー / 分子標的治療 / Sphingosine kinase / 口腔癌 / オミクス解析 / アポトーシス / ネクローシス / SphK1 |
研究開始時の研究の概要 |
2015年にThe Cancer Genome Atlas (TCGA) から頭頸部癌における包括的ゲノム特性についての報告がされた。しかしながらセラミドやスフィンゴシン代謝酵素を標的にした報告はない。S1Pはシグナル伝達物質で、細胞膜上のレセプターを介して細胞増殖ならびにプログラム細胞死を制御するシグナル伝達物質で、頭頸部癌をはじめ多くの癌で高発現している。実際にTCGAデータ解析を行い、SphK1の発現が、正常組織よりも腫瘍組織で有意に高いことを確認している。開発が進む多様なSphK選択的阻害剤を用いて、TCGAデータ解析を利用しOSCCに対する分子標的治療に繋げたいと考える。
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研究成果の概要 |
TCGAデータベースの解析より、『Sphingosine』に関連する遺伝子としてCERS5、PLPP3、SGPP1、SPNS3、S1PT4が腫瘍組織と正常組織で差を認め、頭頸部癌の予後とも関連していた。さらにSphk1阻害剤であるPF-543を口腔扁平上皮癌(OSCC)細胞に処理したところ、生体における細胞死であるネクローシス、オートファジー、アポトーシスに共通する経路はNOD-like receptor signaling pathwayとNecroptosisであった。今後、さらなるメカニズムの解析やオミクスデータ解析によりOSCCに対する分子標的治療に繋げたいと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TCGAデータベースの解析より、『Sphingosine』に関連する遺伝子としてCERS5、PLPP3、SGPP1、SPNS3、S1PT4が腫瘍組織と正常組織で差を認め、予後とも関連していた。さらに、ヒト口腔扁平上皮癌細胞をSphK1阻害薬であるPF-543で処理すると、ネクローシス、アポトーシスならびにオートファジーが誘導され、共通する経路はNOD-like receptor signaling pathwayとNecroptosisであった。今後、これらのメカニズムの解明を通して,副作用の少ないより効率的なSphKをターゲットとした分子標的治療のさらなる発展が期待出来る。
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