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ゲノム検査を用いた口腔多発癌症例の特異的遺伝子変異の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K10134
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関新潟大学 (2022-2023)
東京医科歯科大学 (2021)

研究代表者

平井 秀明  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60598895)

研究分担者 加納 嘉人  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (10633125)
原田 浩之  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40343149)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードゲノム検査 / 遺伝子変異 / 口腔癌 / 多発癌 / がんゲノム医療 / がんゲノム / プレシジョンメディシン / 腫瘍環境
研究開始時の研究の概要

口腔癌において、経過観察期間中に口腔多発癌を認める機会が多くなった。口腔多発癌は女性に多く、発生部位も歯肉や頬粘膜に多く認め、口腔単発癌とは異なる特徴がある。近年がんゲノム医療を中心とした個別化医療が注目され、がん遺伝子パネル検査が保険収載された。本研究では、口腔多発癌は特異的な遺伝子異常が発現しているのではないか、という仮説を検証する。口腔癌という希少がんのゲノムデータは少なく、本研究での収集は遺伝子変異に基づく治療選択や予後予測を可能とし、将来的には field cancerizationの概念にもある頭頸部他臓器重複癌のゲノムデータとの比較・分析を行うことも視野に検討する。

研究実績の概要

口腔癌の危険因子として、喫煙、飲酒、義歯などによる慢性的な刺激、ウイルス感染などが挙げられているが科学的根拠があるものは少ない。複数の因子により遺伝子異常が生じ、これらが蓄積することが発癌に関与すると考えられている。近年、頭頸部領域の多発癌の発生頻度が急増している。多発癌は同一臓器に複数発生する癌であり、口腔第1癌の加療後、口腔内の他部位や舌や頬粘膜といった同一臓器の反対側に第2癌、第3癌が発生する症例がまれに認められる。これらの口腔多発癌症例は女性に多く認め、舌よりも歯肉や頬粘膜に発生しやすいなど、通常の口腔単発癌症例の特徴である男性、舌に多いという特徴とは異なる特徴
を持っている。
このような臨床経験より、口腔多発癌症例は通常の口腔癌とは異なる発生因子、特に遺伝学的な異常が大きく関与しているのではないか、という仮説を考えた。本研究の目的は、口腔多発癌症例の手術標本を用いて遺伝子解析を行い、多発癌に特異的な遺伝子異常を探索することである。これにより解明した遺伝子変異に基づく治療法の選択や予後予測は、希少がんである口腔癌の治療方針決定に多大な影響をもたらす。
2021年度は、遺伝子解析を行う外部委託業者の選定を行った。当初の見積もりよりも解析費用が非常に高額となった。また東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会へ新規申請書類の提出を行い、承認された。2023年1月より研究代表者が新潟大学へ異動したため、東京医科歯科大学と新潟大学での共同研究として新潟大学倫理委員会での承認を得た。口腔多発癌症例は年に数例いるのだが、2回目は診断が早期のことが多く、遺伝子検査の条件を満たす量が採取できないという問題が生じた。症例数の確保が難しく、研究期間を1年延長し、2025年3月31日までとした。2024年3月の時点で症例は4例集まり、あと1例となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

目標症例数は5例であり、遺伝子採取が可能な腫瘍量が確保できる口腔多発癌症例が4例目途がついた。2024年6月まであと1例発生することを待つが、難しい場合には4例で遺伝子解析を行う予定である。

今後の研究の推進方策

2024年6月から遺伝子解析を行っていく。提出した検体から十分な遺伝子を採取できず、解析ができない可能性も考慮しないといけないため、提出前に委託業者と必要十分量に関して確認しておく必要がある。また症例が4例の場合は、遺伝子解析費用を抑えるよう交渉を行う。解析結果が出次第、論文作成に取り掛かる予定である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Comprehensive Genomic Profiling Reveals Clinical Associations in Response to Immune Therapy in Head and Neck Cancer2022

    • 著者名/発表者名
      Noji R、Tohyama K、Kugimoto T、Kuroshima T、Hirai H、Tomioka H、Michi Y、Tasaki A、Ohno K、Ariizumi Y、Onishi I、Suenaga M、Mori T、Okamoto R、Yoshimura R、Miura M、Asakage T、Miyake S、Ikeda S、Harada H、Kano Y
    • 雑誌名

      Cancers

      巻: 14 号: 14 ページ: 3476-3476

    • DOI

      10.3390/cancers14143476

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] MYC-PDL1 axis reduces sensitivity to nivolumab in recurrent head and neck squamous cell carcinoma2022

    • 著者名/発表者名
      Noji Rika、Kano Yoshihito、Hirai Hideaki、Onishi Iichiroh、Nishii Naoto、Yoshimura Ryoichi、Miyake Satoshi、Ikeda Sadakatsu、Harada Hiroyuki
    • 雑誌名

      Oral Oncology

      巻: 124 ページ: 105666-105666

    • DOI

      10.1016/j.oraloncology.2021.105666

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 頭頸部癌免疫療法におけるリキッドバイオプシーモニタリングの有用性の検討2022

    • 著者名/発表者名
      野地理夏,工藤 亮,角田龍太,及川 悠,大迫利光,釘本琢磨,黒嶋雄志,平井秀明,島本裕彰,富岡寛文,道 泰之,三宅 智,池田貞勝,原田浩之,加納嘉人
    • 学会等名
      第46回日本頭頸部癌学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] がんゲノム解析によりニボルマブ耐性機構が示唆された再発頬粘膜癌の一例2021

    • 著者名/発表者名
      野地理夏,加納嘉人,平井秀明,山下大知,工藤 亮,富岡寛文,島本裕彰,道 泰之,大西威一郎,三浦雅彦,吉村亮一,三宅 智,池田貞勝,原田浩之
    • 学会等名
      第45回日本頭頸部癌学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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