研究課題/領域番号 |
21K10141
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
佛坂 由可 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (10244089)
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研究分担者 |
片山 郁夫 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (80295089)
田代 茂樹 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (20300882)
佐々木 美穂 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (10437874)
佛坂 斉祉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (90199513)
梅田 正博 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60301280)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | cPLA2 / HIF-1α / 低酸素 / がん治療 / 口腔がん / 低酸素領域 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症は感染症、糖尿病およびがん等の多くの病変に関係している事から、その関連遺伝子、シグナル伝達系およびメカニズム等の研究が活発に行われている。その中でも、cytosolic phospholipase A2 (cPLA2)は最も有名な炎症関連因の一つであり、1981年に発見されて以来3000を超える論文がある。本研究は、炎症メディエーターとしての働きではなく、細胞死の促進やがん進展の抑制機構という新たな働きに着目した。低酸素応答での機序が解明されれば、現在までに解っている因子に加えて、さらに新しい知見をがん進展および転移の分野に加える事ができると思われ、その意義は大きい。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、口腔がんの進展並びに転移において、低酸素領域で働くストレス応答蛋白質Ca2+依存性 cytosolic phospholipase A2 (cPLA2)が担っている働きを、我々が新たに確立したcPLA2 conditional knock-out (cPLA2-CKO)マウスを用いて解明することである。さらに、低酸素応答のマスターレギュレーターである転写因子hypoxia-inducible factor 1α (HIF-1α)とcPLA2の相互作用に着目し、cPLA2と HIF-1αが協調して、あるいは拮抗的に働くメカニズムを、cPLA2-CKO マウスを基に構築した in vivo ならびに in vitro 実験系を利用して明らかにする目的で実験を開始した。本研究により、cPLA2が、がん治療における有用な標的遺伝子である可能性が示唆されることを期待している。 本年度は、cPLA2-CKO マウスとそのコントロールマウスcPLA2-WTマウスの胎児由来細胞(Mouse embryonic fibroblast)を採取し培養を行った。細胞数を一致させて、低酸素(Hypoxia)とUV (Ultraviolet)を照射した。Hypoxia, UVともに、cPLA2-WTマウスと比較して、明らかにcPLA2-CKO マウスの細胞の細胞死の割合が高いことに気付いた。現在、その減少が引き起こされる原因をcPLA2の下流経路を中心に検索している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究はおおむね順調に進展していると思われる。cPLA2-CKO マウスとそのコントロールマウスcPLA2-WTマウスの胎児由来細胞(Mouse embryonic fibroblast)の採取や、低酸素(Hypoxia)とUV (Ultraviolet)照射を行った実験は予定通り遂行することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究計画としては、さらに研究を進めて、cPLA2-WTマウスと比較して、cPLA2-CKO マウスの細胞の細胞死の割合が高い理由を研究したいと考えている。
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