研究課題/領域番号 |
21K10143
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
山本 一彦 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (20243842)
|
研究分担者 |
國安 弘基 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00253055)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 抗Claudin-4抗体 / 口腔癌 / claudin-4 / Claudine-4 |
研究開始時の研究の概要 |
癌細胞の悪性形質に関わるシグナルを伝達分子として tight junction の構成分子である claudin-4 (CLDN-4) に着目した。CLDN-4 は Hippo-YAP pathway の上流シグナルを伝達するとともに細胞の微小環境を調節し、増殖因子や抗癌剤の細胞内への取り込みを調節している。CLDN-4 は口腔扁平上皮癌において発現し、その局在は悪性度と関係している。さらに CLDN-4 に対する抗体が種々の癌の増殖を抑制することが知られている。本研究の目的は、抗 CLDN-4 抗体と既存の化学療法の組み合わせによる効果の増強とその機序について明らかにすることである。
|
研究実績の概要 |
本年度は、抗クローディン4抗体が口腔扁平上皮癌に対する適応を検討するため、69例の口腔扁平上皮癌に対して免疫染色によりクローディン4の発現を検討した。染色強度は0~3の4段階で判定し、これに各染色強度の面積(%)を積算し0~300の発現強度とした。69例の平均発現強度は83±87であり、32例(46%)は発現強度50未満であったのに対し、19例(28%)は発現強度100以上であった。また、クローディン4発現強度は、T因子(P = 0.0060)、N因子(P = 0.0489)および、ステージ(P = 0.0055)と有意な相関を示したが、これに対し、同じ上皮性クローディンであるクローディン1は、クローディン4よりも発現強度は低く、T因子、N因子、ステージとの相関は認められなかった。さらに、ヒト口腔扁平上皮癌細胞株、KCN、HSC3、HSC4におけるクローディン4のmRNA発現を検討したところ、高転移株であるKCN、HSC3ではHSC4よりも高い発現が認められた。これらの結果から、口腔扁平上皮癌は、より進行した症例でクローディン4発現が亢進しており、抗クローディン4抗体治療の適応になると考えられた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一定の成果が得られている。
|
今後の研究の推進方策 |
継続して研究を行う。
|