研究課題/領域番号 |
21K10195
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 神奈川歯科大学 (2023) 昭和大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
高橋 正皓 神奈川歯科大学, 歯学部, 診療科准教授 (10736713)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | Down症候群 / 顎顔面形態 / CBCT / 遺伝子解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、cone-beam computed tomography (CBCT)を用いた顎顔面領域における三次元形態解析と遺伝子解析を行い、Down症候群の顎顔面領域における形態学的特徴、および顎顔面形態に関与する遺伝的要因を明らかにする。
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研究実績の概要 |
Down症候群は様々な病態を伴い、高頻度で咬合異常を認める先天性疾患の1つである。混合歯列期のDown症候群において、睡眠時無呼吸症候群の発生頻度が高いことが報告されている。しかし、Down症候群における鼻咽頭気道体積や形態を3次元的に詳細に解析した研究は報告されていない。そこで、Down症候群における顎顔面形態の分析に続いて、cone-beam computed tomography(CBCT)画像を用いて、混合歯列期におけるDown症候群の鼻咽頭気道体積を評価し、対照群と比較を行った。矯正歯科治療における診断目的でCBCTを撮影した混合歯列期のDown症候群患者、15名(平均年齢:9.4歳、男:女=8:7)を対象とし、対照群は先天性疾患や全身疾患を有しない15名(平均年齢:9.5歳、男:女=8:7)とした。鼻咽頭気道の構造を評価するために、CBCT画像を用いて5つの鼻咽頭気道体積と基準平面(2つの冠状断及び3つの軸位断)における鼻咽頭気道の長径、幅径および面積を計測した。身長および体重、顎顔面形態(ANB、FH-MP)を共変量として共分散分析を用いて、統計的解析を行った。5つの鼻咽頭気道体積は対照群と比較して、Down症候群において全て小さい値を示し、5つの鼻咽頭気道体積のうち下咽頭気道体積を除いて、統計学的有意差を認めた(P<0.05)。各基準平面における気道の長径、幅径および面積の計測結果においても、対照群と比較してDown症候群において小さい値を示した。混合歯列期におけるDown症候群は、鼻咽頭気道体積が小さいことが示唆され、睡眠時無呼吸症候群の一因と考えられる解剖学的な潜在的リスクを伴う可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
CBCTを用いた3次元的な形態計測は、2本目の論文投稿が終了し、予定通り進行しているが、予定サンプル数の収集が遅れ、遺伝子解析の実施が遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
咽頭気道の3次元的な形態計測は、論文が出版されるように進めていく。 遺伝子解析は引き続きサンプルの収集を行い、エクソーム解析を実施する。
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