研究課題/領域番号 |
21K10203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 敏彦 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (70261518)
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研究分担者 |
小坂 萌 東北大学, 歯学研究科, 助教 (90706871)
波田野 悠夏 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (10907504)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 復顔 / 頭蓋 / 顔面形状 / 死後変化 / 法医学 / 個人識別 |
研究開始時の研究の概要 |
復顔は,顔面の軟組織(筋肉,皮膚など)を頭蓋表面に積み重ねることで,生前の顔貌を復元する人類学的技法であり,犯罪捜査や,行方不明者の身元特定などに広く応用されている。一般に復顔は頭蓋の骨格から生前の軟組織を復元する方法が採られるが,本研究は骨格の形態情報が得られない状態において,死後の時間経過により高度に変化した顔貌に基づき,直接生前の顔貌を復元する客観的方法を提供しようとするものである。
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研究実績の概要 |
本研究は,腐敗・焼損・乾燥など死後の時間経過により高度に変化した顔貌から,直接生前の顔貌を復元するための客観的方法を提供しようとするものである。現在までの研究で,生体の骨形状と軟部組織形状との対応と軟部組織厚の評価は進んでおり,また生体・死体問わず,軟部組織厚の分析手法としての相同モデル化に関しては,用途に特化した分析用ソフトウェアのカスタマイズを行っている。現在は法医解剖前の死後CT撮影に特化したAi(オートプシー・イメージング)センターから死後CTの実データの提供を受け,死後CTの実データを対象とした解析を進めている。具体的には各症例のDICOMデータから3次元構築を行うとともに死亡時の状況の検討を行った。その結果,いわゆる新鮮症例については死後変化が少ないために本研究の対象からは除外することとする一方で,死後変化が進行した症例に関しては,死後の経過日数,死体が置かれていた状況,生前の体格等によって様々なケースがあることから,症例数を増やして分類基準を更に検討することとした。また死後CT撮影を行う際に,遺体の搬送時に用いる納体袋やビニールシートで顔面が圧迫され,二次的に軟部組織の変形が起こっているケースが多いため,顔面の全範囲にわたって理想的条件で軟組織厚を計測できる場合が少ないことが判明した。いっぽう,顔面領域において,筋・脂肪・耳下腺などの部位ごと・組織ごとに生じる死後変化の先行研究がないことから,顔面軟部組織の総合的な厚さ変化に関する検討を保留し,組織レベルで死後変化を精査する方針に切り替えることにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在は死後CTの実データの解析を継続しているが,令和5年度に関しては研究代表者の外傷による入院とリハビリテーション,主たる研究協力者の出産・育児休暇取得によりデータ解析が予定通り進まなかった。しかし新たに死後CTの症例数を追加して検討対象が増加したことにより,データ解析の解像度は上がることが期待できる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の作業ステップとして,昨年度同様に死後CTデータを対象として,組織レベルでの死後変化の探索を積極的に進めていく。新たにエックス線画像解析のエキスパートや大学院生を研究協力者に加え,遺体データの取得と解析を積極的に進めていく。今回新たに2021年以前の過去にさかのぼった死後CT撮影データの提供を受けたことから,新鮮症例を除外したサンプルに関して軟部組織形状(B)を抽出していく作業を継続していく。この際,唾液腺,咀嚼筋ならびに皮下脂肪にターゲットを絞り,重点的に計測を行っていく。唾液腺については耳下腺・顎下腺・舌下腺の三大唾液腺,咀嚼筋は咬筋・側頭筋を主として,場合によっては深部にある外側・内側翼突筋も対象とする。皮下脂肪に関しては生体で厚みが少ない前頭部から鼻根部にかけての領域と,生体で厚みが多い頬部を代表的な部位として取り上げ,それぞれから数点を選択し,計測を行っていく。検討項目としては単純な線計測のほか,画像的な濃淡の均質性,腐敗等によるガス発生の状況も検討項目に含める。なお必要に応じて研究期間の延長も視野に入れて研究を継続していく予定である。
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