研究課題/領域番号 |
21K10213
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
藤山 理恵 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (10274664)
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研究分担者 |
藤原 卓 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (00228975)
木村 泰男 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (30253686)
多田 浩晃 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (70779404)
角 忠輝 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (80284701)
田上 直美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (70231660)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 味覚 / 幼児 / 小児 / 生活習慣病予防 / 幼小児 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の「生活習慣病」予防対策の特長は、これまでにない味覚からの予防対策であることと、対象者を幼小児とすることである。幼小児期に身についた生活習慣が生涯にわたって維持されるという「生活習慣のトラッキング」に着目し、幼小児の味覚を標的とした、味覚の客観的臨床分析(味覚機能検査等)による味覚介入を行う。そして味覚を徹頭徹尾、定量的・客観的な指標を用いて分析し、評価する。その結果、個々人の食事の味付け指導と、研究代表者が明らかにした冷刺激による味覚改善の応用などによる幼小児の嗜好性・食生活の改善から「生活習慣病」の効率的な予防法を確立する。
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研究実績の概要 |
味覚には遺伝的要因と環境的要因が関与していると考えられている。食生活などの環境要因により、個々人の味覚は変化し、嗜好性が形成される。幼小児期の味覚がその後の食生活への影響、ひいては生活習慣病に繋がる可能性も考えられる。本研究の最終的な目標は、幼小児の味覚をターゲットとした味覚感度の客観的分析による味覚介入をすることから、生活習慣病を効率的に予防することである。 本年度は前年度同様に、全身疾患のない子供(4-12歳)を対象に、電気味覚検査、全口腔法変法の滴下法を用いた四基本味の識別検査、サクソンテストを行った。 結果は電気味覚検査による閾値を比較したところ、子どもの味覚感度は大人より高い傾向が観察された。それに反して、甘味の識別感度は大人が有意に子供より高かった。また有意差は見られなかったが、塩味、酸味の識別感度は、大人の方が子供よりも高い傾向が見られた。しかし、苦味については大人と子供の感度に違いはみられなかった。サクソンテストにより唾液分泌量については大人と子供の違いはなかった。昨年度からのデータに本年度得られたデータを加えたところ、味細胞および味神経の感度は大人よりも子供の方が高い傾向があるが、苦味を除いた四基本味それぞれの味の識別は大人の方が感度が高い結果が得られた。 本年度の結果から、子どもの甘味・塩味・酸味の識別は環境要因により変化する可能性が考えられる。特に甘味についてはその傾向が見られたが、苦味については子供と大人との違いがないことから、味質により環境要因へ影響が異なること示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は、長崎大学病院小児歯科外来を受診した全身疾患を伴わない4歳から12歳の口腔疾患を主訴とする患児を対象者としている。研究遂行のための準備は整っていたが、本年度は、小児歯科外来での本研究の要件を満たす対象者が少なかったため、データ採取が困難であった。そのため、本研究の遂行に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は小児歯科外来での要件を満たす対象者を確保するため、小児歯科医との連絡を密接に取り合うこととする。具体的には毎週金曜日に必ず連絡を取り、研究代表者は翌週の小児歯科外来予定を確認する。まず該当する患児および保護者に本研究についての事前説明を事前説明用の文書を用いて担当小児歯科医から確実に行った上で、研究責任者より本研究の説明を文書及び口頭にて行うこととする。
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