研究課題/領域番号 |
21K10225
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
土門 ひと美 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (60747145)
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研究分担者 |
鷲尾 純平 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (20400260)
高橋 信博 東北大学, 歯学研究科, 教授 (60183852)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 歯周病関連菌 / 増殖抑制 / 代謝抑制 / 阻害メカニズム / 選択制阻害剤 / 次代歯周病予防薬 |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病は、日本人の歯の喪失をもたらす主要な原因疾患の一つであり、成人期の20歳代から(妊婦を含む)組織の脆弱期が開始し、壮年期の35歳以降に歯周病による抜歯が年齢とともに多くなる。現在、歯周病の予防・治療薬は、クロルヘキシジンなどの非特異的殺菌剤が主流である。 そこで、本研究では、食品添加物や医薬部外品として認可されている物質から歯周病関連菌のタンパク質・ジペプチド代謝を特異的に阻害する物質を検索し、その阻害メカニズムを解明し、歯周病を『選択的に予防』でき『口腔マイクロバイオームの健全化』を図ることができる『歯周病関連菌選択性抗菌剤』の提案を目指す。
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研究実績の概要 |
Porphyromonas gingivalis(Pg)、Prevotella intermedia、Fusobacterium nucleatumといった歯周病関連菌は、タンパク質やジペプチドを特異的に代謝し増殖する。現在、歯周病の予防・治療薬は、クロルヘキシジンなどの非特異的殺菌剤が主流である。しかし、これら細菌のタンパク質・ジペプチド代謝を選択的に阻害する薬剤を見い出せれば、歯周病を『選択的に予防』でき『口腔マイクロバイオームの健全化』を図ることが可能となる。 令和元年度に、Pg ATCC33277Tの最終代謝産物および菌体内中間代謝物の量の変化を、それぞれHPLCおよびCE-TOFMSを用いて測定した。フッ化物の共存により、細菌数当たりの最終代謝産物量がいくつか増加していると共に、その代謝経路上にある幾つかの中間代謝物の減少がみられた。これらのことから、減少している中間体産物が他の代謝経路に流れていることが想定された。そこで、他の代謝経路に流れていると想定される反応系の中間代謝物を基質とし、超音波粉砕により菌体から抽出した酵素を用いて、フッ化物による酵素活性の影響を検討した。複数の酵素がフッ化物阻害対象として特定されつつあり、現在、酵素活性を検討するための試薬を選定しつつ、阻害効果の最終確定を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実績欄に記載したように、令和5年度に予定していた項目に取り組んだが、実験方法や使用する基質など再検討が必要となった。製造休止状態の試薬もあり、想定していた実験を行うことができなかった為、次年度に継続して行うこととなり、この区分となった。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年も継続し、フッ化物によって阻害されるPg ATCC33277T代謝酵素の特定など、予定していた項目に取り組み、阻害メカニズムを解明する。なお、得られる研究成果は、歯科基礎医学会などの学術大会にて発表することを予定し、国際誌への投稿を目指したい。
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