研究課題/領域番号 |
21K10246
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
吉岡 昌美 徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (90243708)
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研究分担者 |
中江 弘美 徳島文理大学, 保健福祉学部, 准教授 (00709511)
柳沢 志津子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (10350927)
福井 誠 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (50325289)
日野出 大輔 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (70189801)
白山 靖彦 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (40434542)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 健診受診者 / 動画視聴 / YouTube動画 / 口腔保健行動 / 教育的効果 / 歯磨き習慣 / 歯みがき行動 / 指導用媒体 / 保健指導 / NCDs予防 / コモンリスクファクターアプローチ / 歯科保健行動 / NCDs / 健康リテラシー / 行動変容 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科疾患は生活習慣病、非感染性疾患(以下NCDsと表記)と共通のリスクファクターを有しており、全身の健康の保持増進を目指した包括的な保健指導が期待されている。近年、歯科保健行動と血糖/脂質コントロールとの関連が報告されているが、そのメカニズムや因果関係を示すエビデンスは十分ではない。本研究では、NCDs重症化予防を歯磨き習慣とリンクさせた新たな歯科保健指導の手法を開発し、それが口腔保健行動や口腔状態に及ぼす影響を評価する。さらには他の健康習慣習得や健康リテラシー向上を介してNCDs重症化予防に寄与する可能性について検証する。
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研究実績の概要 |
今年度は1)職域での健診受診者を対象に行う介入研究、2)糖尿病外来受診者を対象に行う介入研究のための教育用媒体の制作、を開始した。 1)徳島県内の某工場勤務の労働者を対象として、歯科保健指導用媒体(1日1回の歯磨き時間に合わせた3分間のYouTube動画)の教育的効果に関する介入研究を開始した。教育用動画は当該企業の健康管理を管轄する部署が制作することとなったが、動画コンテンツは、研究者の立場から監修を行い参画した。例年職場で実施している歯科健診の会場にて健診受診者に対面で個別に本研究の概要説明を行い、[動画視聴]と[健診前のアンケート・健診データ供与]の両方あるいはいずれかへの研究協力者を得た。動画視聴協力者には24回分の動画視聴を行うための情報を記載した冊子を渡し、自宅での歯磨き時におおむね1日1回のペースで動画視聴をしてもらうよう依頼した。約1か月間の動画視聴期間終了後には、GoogleFormを用いて媒体に対する評価や動画視聴による意識や行動の変化についてのアンケート調査を実施した。その結果、動画視聴により歯磨き習慣や口腔保健に対する認識の変化が認められた者は約半数であった。24回視聴群ではかかりつけ歯科のなかった3名全員が視聴後アンケートでかかりつけ歯科ありと回答した。個別のコメントではポジティブな感想が多かったが、実施した20項目の質問に対する回答分布で顕著な変化は認められなかった。より詳細な歯科保健行動の変化については、1年後の健診時に行うアンケート調査で検証する予定である。また、2年度分の健診データについても動画視聴群と対照群の間に差があるかどうかを検討する予定である。 2)糖尿病外来患者に対して歯科保健の視点から伝えるべき情報に関して必要な資料を収集して、糖尿病外来受診者向けの教育用媒体のメニューについて検討した。現在、一部の動画制作を開始したところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度に予定していた計画はおおむね遂行できているといえる。但し、最終年度に実施予定の糖尿病外来受診者を対象とした介入研究に間に合わせるために、2023年度中にある程度媒体完成のめどを立てることを目指していたが、現時点でやや予定が先送りになっている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は糖尿病外来受診者を対象とした介入研究を行う予定である。対象者は必ずしも歯科保健に関心の高い方ばかりではないため、糖尿病の治療中の方に研究への協力をお願いするにはかなり障壁があると思われる。したがって、これまでに臨床研究を共同で行ってきた実績のある糖尿病外来の担当医師に再度協力を依頼し、研究に協力していただくためのプロトコールを練っておく必要があると考えている。当該医師に対して研究協力の打診は行っているものの、口腔保健のリスクの高い方の研究への参加率を高めるための方策についてさらなる検討が必要と考えている。
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