研究課題/領域番号 |
21K10247
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
石田 晋太郎 福岡大学, 医学部, 助手 (20899695)
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研究分担者 |
近藤 誠二 福岡大学, 医学部, 教授 (10432634)
喜多 涼介 福岡大学, 医学部, 講師 (10578777)
有馬 久富 福岡大学, 医学部, 教授 (20437784)
吉野 綾 福岡大学, 医学部, 講師 (20570914)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 口腔・腸内細菌叢 / 口腔ー腸連関 / 動脈硬化性疾患 / 口腔内細菌叢 / 腸内細菌叢 / 口腔ー腸内細菌叢 / 前向きコホート研究 |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化性疾患患者の口腔-腸内細菌叢の微生物相解析 消化管の入り口である口腔や下部消化管には多様な常在細菌叢が存在するが、それらが 意外にも全身免疫系に影響を与え、健康維持に大きな役割を果たしていることがわかってきた。 本研究では、福岡県一般住民の健康診断受診者を対象とした大規模前向きコホ ート研究を通して、動脈硬化性疾患の重症度をパラメーターに、口腔、および腸内細菌 叢の微生物相解析を行う。口腔細菌叢の乱れが腸管免疫異常を介して動脈硬化性疾患を 誘発するという新たな疾患モデルを明らかにする。
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研究実績の概要 |
採取した唾液380検体、便364検体を冠動脈石灰化あり:CAC群、コントロール:Cont群で分け、唾液はCAC群196検体、Cont群184検体、便はCAC群190検体、Cont群174検体であった。 口腔・腸内細菌叢の門レベルでの細菌構成比率は両群間に大きな差異はなかった。α多様性は口腔細菌叢ではChao1 index、Shannon indexに共に差異はなかった。腸内細菌叢では、Chao1 indexはCAC群に若干増大があり、Shannon indexは差異がなかった。β多様性は口腔細菌叢では差異はなく、腸内細菌叢はCAC群に若干の菌叢構造の差異があった。 動脈硬化性疾患に関連すると思われる個別の菌種を抽出するために、LEfSe解析にて両群間で特異頻度のある細菌の検出を試みた。口腔細菌叢の科レベルにおいて、CAC群に歯周病と関連したSynergistaceae科などが有意な系統として検出された。男女間で分けると、CAC群男性では侵襲性歯周病菌Aggregatibacter属が属するPasteurellaceae科が検出された。CAC群女性においては、Opitutae網などが検出されている。一方、腸内細菌叢において有意な系統を検索したところ、CAC群に、Bacteroidales目などが検出された。CAC群男性において、Pasteurellaceae科の検出はなく口腔細菌の異所性定着を伺わせる所見はなかった。CAC群女性において、口腔内でも確認されたOpitutae網が検出されたが、これらが口腔由来異所性定着であったかや、動脈硬化性疾患の病態における意味合いについては不明である。 両群で腸内細菌の代謝経路の予測機能解析を行うと、CAC群は分枝鎖アミノ酸の生合成代謝経路が活性化され、Cont群では脂質代謝経路と難消化性炭水化物の分解経路が活性化されることが推定された。
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