研究課題/領域番号 |
21K10256
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
伊藤 博夫 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (40213079)
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研究分担者 |
佐野 茂樹 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (20226038)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 予防歯学 / 口臭 / 歯周病 / メチルメルカプタン(メタンチオール) / ハイスループット分析 / 液体クロマトグラフィー / 有機化学 / メチルメルカプタン(メタンチオール) / オルトフタルアルデヒド(OPA) / メチルメルカプタン / チオール |
研究開始時の研究の概要 |
病的口臭の主原因であるメチルメルカプタンを標的に,液体検体に含有されるメチルメルカプタンの有機化学的な間接検出法を開発する。オルトフタルアルデヒド法を化学反応の基盤として,分析対象をチオール類に改変するための分析用化合物を探索的に設計・合成し,反応生成物の安定性や検出感度等の観点から分子設計と反応条件の最適化を進め,精度の高い検査法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
液体試料中のチオールの分析を口臭検査法に応用することを目的として、アミノ酸高感度定量分析法として汎用されているオルトフタルアルデヒド(OPA)法の改良応用に取り組んだ。新規のチオール捕捉試薬としてイミン中間体化合物合成を試みたが、十分な性能を示さなかった。一方、OPAの4位に種々の置換基を持つOPA類縁体を合成してn-プロパンチオールおよび3-アミノペンタンの3成分縮合反応により生成したイソインドール誘導体の位置異性体の構造と生成比を解析した結果、従来の理論であるイミン中間体を経由する反応経路よりも、ビスヘミアミナール中間体を経由する反応経路の方が主要な反応メカニズムである可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の口臭検査法は呼気ガスを検体としているが、唾液中に溶存する口臭物質の測定が可能になれば、検体処理能力や検査場面の拡大などの点において画期的な口臭検査法の開発につながる。本研究の結果、従来の理論であるイミン中間体を経由する反応経路よりも、ビスヘミアミナール中間体を経由する反応経路の方が主要な反応メカニズムである可能性が示され、これにより全く新しいチオール捕捉試薬の設計の方針が見出された。ビスヘミアミナール化合物を標的とした新規チオール捕捉試薬の開発により、液体に含有される口臭物質(メチルメルカプタン)の有機化学的検出法の開発を経た口臭の疫学調査への道筋が示唆された。
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