研究課題/領域番号 |
21K10269
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
合田 征司 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (70351476)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ケモカイン / RANKL / 抗CX3CL1 / 中和抗体 / 炎症性ケモカイン / 慢性歯周炎 / CX3CL1 / CX3CL1 / フラクタルカイン |
研究開始時の研究の概要 |
抗CX3CL1モノクローナル中和抗体はクローン病と関節リウマチを対象とした国内臨床試験において良好な安全性と忍容性、臨床活性を示し、新規メカニズムの抗体医薬として期待されている。しかしながら、現在、慢性歯周炎におけるCX3CL1を標的とした研究は存在しない。そこで本研究ではマウス慢性歯周炎発症モデルに抗CX3CL1モノクローナル抗体を投与し慢性歯周炎における骨吸収メカニズム機序を明らかにすることにより「免疫制御を応用した新規歯周炎抗体医薬の開発」を最終目標とする。本研究成果は歯周組織破壊を伴う慢性歯周炎の効率の良い安全な治療法の現実化の可能性をもつと考えられる。
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研究成果の概要 |
研究成果の概要はマウス動物実験においてはP.gingivalis菌感染24時間後に歯根膜細胞においてCX3CL1発現を認めたが、RANKLの発現は認めなかった。1か月後、歯根膜細胞および骨芽細胞においてCX3CL1発現は減弱し、RANKLの発現を強く認め、歯槽骨吸収が顕著に認められた。抗CX3CL1抗体を腹腔内に投与行った場合、P.gingivalis菌感染によるCX3CL1発現およびRANKL発現の減弱が認められ、歯槽骨吸収も有意に抑制された。以上の結果から抗CX3CL1抗体は、慢性歯周炎の発症および骨吸収を抑制することが明らかとなり、今後薬剤として更なる研究が重要である事が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は中和抗体用いて慢性歯周炎の抗体医薬開発を目指して、慢性歯周炎へのCX3CL1中和抗体の有効性について検討した結果P.gingivalis菌感染による歯槽骨吸収は、CX3CL1中和抗体投与により歯槽骨吸収は抑制された.更にLPS感染によるMyD88の分解およびRANKL発現にはCX3CL1刺激が強く関与していることが示唆された点である。研究成果の社会的意義は今後慢性歯周炎の治療薬として中和抗体という生物製剤の可能性が示唆されたことである。
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