研究課題/領域番号 |
21K10278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山本 洋一 大阪大学, 医学部附属病院, 教授 (20335342)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 被験者保護 / 臨床研究 / 国際認証 / AAHRPP / 研究倫理 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の臨床研究、特に研究者主導臨床研究における「被験者保護」は、規制・定義・構造・運用を含む様々な基盤認識において先進諸国と相違があるため、臨床研究規制や臨床研究実施体制を世界に向けて説明できない状況が続いていると考えている。そこで当該研究では、「被験者保護」のしくみが、国内外で、構造上と現場での運用上でどのように異なっているかを問うことで、相違点を整理する。それをもとに、世界に説明可能な「被験者保護」の再構築を提案し、様変わりしつつある臨床研究にも対応可能な最先端の「被験者保護」のあり方を示す。
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研究実績の概要 |
被験者保護に関する国際認証であるAAHRPP(Association for the Accreditation of Human Research Protection Program)の受審過程での気づいた点や指摘点に関して、日本と米国の考え方の相違点等について整理した。特に懸念点として挙げられた「説明文書における研究者以外の連絡先の記載」「継続する不遵守への対応」「研究終了後の新たな安全情報の研究者/施設への提供」「IRB(Institutional Review Board:ここでは、日本におけるJ-GCP(治験)、臨床研究法、再生医療法、倫理指針を遵守する研究を審査する委員会を意味する)委受託の際の関係者の責務を記載した契約等書類(Agreement)の作成」「IRB委員の定期的評価のフィードバック」「UAP(Unanticipated Problems:予期しない問題)の扱い」「弱者を対象とする研究の審査方法」「議事録の記載方法」さらには、米国における継続審査のあり方、研究期間の考え方、Exempt(免除)の扱い、利益相反手続き、重篤な有害事象や安全性情報の審査方法について、コロナウイルス感染症の影響で、海外の臨床研究実施施設を訪問はできなかったが、WEBやメールを活用し米国の有識者と意見交換を実施した。これらについては、「被験者保護~日米比較~」にまとめて行く中で、日本がどのような方向に向かっていくべきか検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナウイルス感染症の影響で、海外の臨床研究実施施設を訪問はできなかったが、WEBやメールを活用し米国の有識者と意見交換を実施することである程度目標は達成できたと考える。
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今後の研究の推進方策 |
当該研究の成果報告として、当初は「被験者保護~日米比較~」の作成配布を考えていたが、文章を読むだけでは理解しにくい面もあるので、令和5年度は、焦点をしぼってWEBセミナーを5回以上開催し、解説と視聴者とのQ&Aを実施することを検討している。また、コロナ後とはいえ、施設訪問に制限があるため、引き続きWEBでの意見交換を重点的に継続する。
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