研究課題/領域番号 |
21K10282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
渋谷 昭子 日本大学, 医学部, 助教 (20611619)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 医療安全 / テキストマイニング / 意思決定 / 思考過程 / 薬物治療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、意志決定プロセスには価値観、感情、情報の影響による医療事故・ヒヤリハットの危険が内在するという新しい概念により、医療者の価値観、感情、情報との連関をテキストマニングにより分析・可視化するVDPMマップを構築し、思考の段階からの分析手法を提起して臨床での活用を検証することである。 この達成により医療安全を脅かす価値観、感情、情報との連関を特定し、思考の段階からの早期の対策が実現できる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、意志決定プロセスには価値観、感情、情報の影響による医療事故・ヒヤリハットの危険が内在するという新しい概念により、医療者の価値観、感情、情報との連関をテキストマニングにより分析・可視化することにより医療安全への問題解決方法を提案することである。令和5年度に実施した内容は下記のとおりである。 1.テキストマイニングを用いた分析 昨年度に引き続き、日本医療機能評価機構で公開している医療事故報告書の報告書データによりパイロット的に薬物治療に関連する医療事故を抽出し、テキストマイニング(Nazuki Emotion Analyser Library使用)により分析を行った。 2.VDPM(Visualization of Decision-making Process in Medicine)マップの検討 それらの結果を、意思決定プロセスに影響した価値観、感情や情報の連関について、コレスボンデンス分析にて、多次元空間にプロットして連関を可視化するVDPMマップ上へのマッピング方法について検討を行った。さらに、意思決定プロセスに影響を与える感情と行為の連関について、発生要因ごとに把握しやすいマッピングの工夫について検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度の研究計画として立案した内容についての進捗状況は下記のとおりである。 1.テキストマイニングを用いた分析 日本医療機能評価機構で公開している医療事故報告書における自由記載分の事故の背景要因の概要について、テキストマイニング(Nazuki Emotion Analyser Library使用)により、出現する単語や出現頻度等について分析を行った。 2.VDPMマップの検討 それらの結果として、意思決定プロセスに影響した価値観、感情や情報の連関について、コレスボンデンス分析にて、多次元空間にプロットして連関を可視化するVDPMマップ上へのマッピング方法について検討を行った。さらに、意思決定プロセスに影響を与える感情と行為の連関について、発生要因ごとに把握しやすいマッピングの工夫について検討を行ったが、より具体的なVDPMマップの作成と有用性の検証を行う必要がある。以上のことから、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度の結果をもとに、パイロット的に医療事故とヒヤリハット事例報告書等のデータを用いてテキストマイニングによる分析を行い、意思決定プロセスに影響した価値観、感情や情報の連関を分析・可視化するより具体的なVDPMマップを作成する。さらに、実際の診療現場での安全対策に結び付けるために、VDPMマップで分析された意思決定プロセスにおける医療者の感情、情報と時間に関する要因を医療事故報告での要因項目として医療安全対策の分析に活用する仕組みを検討する予定である。また、最終結果を国内外の学会発表、論文などにより公表する予定である。
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