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AI技術と波形解析による血液透析治療時の流路異常検知システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K10291
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

小野 淳一  川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (50435351)

研究分担者 逸見 知弘  川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (00413849)
立花 博之  川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (00241216)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード臨床工学 / 血液透析 / 持続的腎代替療法 / 在宅血液透析 / 抜針事故 / 回路内凝血 / 機械学習 / 異常検知 / 流路異常 / 人工知能 / 医療安全 / 流路異常検知
研究開始時の研究の概要

本研究課題は,既存の透析装置で測定可能な透析回路圧力波形解析とAI技術を組み合わせることにより,多数の因子間の影響を考慮した上で,透析治療中の実血流量,血液粘性度,回路抵抗値のリアルタイム推定を行い,抜針や回路閉塞等の流路異常を検知するシステムを開発することである.本システムではAI技術と波形解析を組み合わせることにより,抜針事故や透析回路閉塞等の流路異常を検知できれば,透析室における維持透析治療のみならず,集中治療室や病室で施行される持続的血液浄化法の安全性を飛躍的に高めることができる.また,集中治療の遠隔治療支援に応用することにより,集中治療専門医の人的不足にも寄与できる.

研究成果の概要

本研究では、1.透析回路内圧を用いた推定血流量の算出、2.推定血流量を用いた流路異常検知法の構築、3.抜針事故の検知性能の評価、4.回路内凝血の検知性能の評価の4点を目的とした。回路内圧平均値を用いて、フィルタ部ならびに返血部の推定血流量(eFF,eFV)を精度良く算出できた。さらに、その比であるFlow Ratio(=eFF/eFV)を用いることにより、透析治療中の抜針事故、回路内凝血を迅速に検知可能であることを確認した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、血液透析回路内圧から実血流量を高い精度で推定することが可能となった。また、フィルタ部、返血部の推定流量の比(Flow Ratio)を用いることにより、漏水センサによる出血を感知するよりも早く、抜針事故を検出できる可能性が示唆された。また、Flow Ratioを用いることにより、脱血不良の影響を受けず、透析治療中のフィルタ部ならびに返血部での凝血トラブルを迅速に検知することが可能であることが示唆された。本手法を用いることにより、高齢者の維持透析患者、在宅血液透析患者(長時間睡眠時透析)、集中治療室における持続的腎代替療法の安全性向上に大きく寄与するものと期待される。

報告書

(3件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (20件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] 牛血液を用いた透析回路内凝血加速モデルの構築2022

    • 著者名/発表者名
      白髪 裕二郎, 小野 淳一, 小笠原 康夫, 望月 精一
    • 雑誌名

      日本急性血液浄化学会雑誌

      巻: 13 号: 1 ページ: 11-15

    • DOI

      10.34325/jsbpcc.13.1_11

    • ISSN
      2185-1085, 2434-219X
    • 年月日
      2022-12-01
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ローラーポンプ振動音のパワースペクトルに基づいた血液透析回路の異常検出2023

    • 著者名/発表者名
      逸見知弘, 小野淳一
    • 学会等名
      制御理論・制御技術一般(スマートシステムと制御技術シンポジウム 2023
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 抜針事故の検知を目的とした静脈圧監視法の問題点について2022

    • 著者名/発表者名
      近藤 俊平, 樋本 渚生, 小笠原 康夫, 小野 淳一
    • 学会等名
      第8回日本透析機能評価研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ローラーポンプ吐出特性とフィルター圧較差を用いた実血流量推定法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      谷口 葵, 松本 萌那, 小笠原 康夫, 小野 淳一
    • 学会等名
      第8回日本透析機能評価研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 透析量評価におけるモニタリング技術の有用性と課題~再循環、実血流量、クリアランスギャップ~2022

    • 著者名/発表者名
      小野淳一
    • 学会等名
      第7回モニタリング技術研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 抜針トラブル検知法の評価を目的とした抜針再現モデルの開発2022

    • 著者名/発表者名
      樋本 渚生, 近藤 俊平, 小笠原 康夫, 小野 淳一
    • 学会等名
      第16回日本透析クリアランスギャップ研究会学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ローラーポンプ吐出特性と静脈チャンバー内圧を用いた実血流量推定法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      松本萌那, 谷口葵, 小笠原康夫, 小野淳一
    • 学会等名
      第16回日本透析クリアランスギャップ研究会学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] クリアランスギャップ(CL-Gap)を正しく理解するために必要なこと ~実血流量、再循環、VA血流量~2022

    • 著者名/発表者名
      小野淳一
    • 学会等名
      第16回日本透析クリアランスギャップ研究会学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 透析回路内圧波形情報を用いた透析治療中の抜針トラブル検知法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      小野淳一, 近藤俊平, 樋本渚生, 小笠原康夫
    • 学会等名
      2022年電気学会 電子・情報・システム部門大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ローラーポンプ振動音の類似度に基づいた血液透析回路の異常検出2022

    • 著者名/発表者名
      逸見知弘, 小野淳一
    • 学会等名
      2022年電気学会 電子・情報・システム部門大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Fundamental Study on Anomaly Detection of Hemodialysis Circuit via Changing of Roller Pump Vibration Sound in Hemodialysis2022

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Henmi and Junichi Ono
    • 学会等名
      2022 SICE Annual Conference (SICE)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 抜針事故の検知を目的とした静脈圧監視法の出血量から見た問題点2022

    • 著者名/発表者名
      近藤俊平,樋本渚生,小笠原康夫,小野淳一
    • 学会等名
      第12回中四国臨床工学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 推定フィルター流量と推定返血流量を用いた抜針検知法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      松本萌那, 谷口葵, 樋本渚生, 近藤俊平, 小笠原康夫, 小野淳一
    • 学会等名
      第12回中四国臨床工学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 推定フィルター流量と推定返血流量を用いた透析回路異常検知法の考案2022

    • 著者名/発表者名
      谷口 葵, 松本 萌那, 白髪 裕二郎, 小笠原 康夫, 小野 淳一
    • 学会等名
      第12回中四国臨床工学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] PWSを用いた新たな抜針検知法について2022

    • 著者名/発表者名
      樋本 渚生, 近藤 俊平, 小笠原 康夫, 小野 淳一
    • 学会等名
      第12回中四国臨床工学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 牛血液を用いた基礎系実験による透析回路凝血モデルの開発2021

    • 著者名/発表者名
      白髪 裕二郎, 小野 淳一, 小笠原 康夫, 望月 精一
    • 学会等名
      第32回日本急性血液浄化学会学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 牛血液を用いた基礎系実験による透析回路凝血モデルの開発2021

    • 著者名/発表者名
      小野淳一, 小笠原康夫
    • 学会等名
      第11回中四国臨床工学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 透析装置のローラーポンプヘッド、回路内圧情報の収集を目的としたデータロガーの開発2021

    • 著者名/発表者名
      小野淳一, 小笠原康夫
    • 学会等名
      第11回中四国臨床工学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 血液透析におけるローラーポンプの振動音変化による透析回路異常検知の試み2021

    • 著者名/発表者名
      逸見 知弘, 小野 淳一
    • 学会等名
      第65回システム制御情報学会研究発表講演会(SCI'21)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [産業財産権] 流路状態検出方法および血液浄化装置2022

    • 発明者名
      小野淳一,小笠原康夫
    • 権利者名
      川崎学園
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2022-054401
    • 出願年月日
      2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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