研究課題/領域番号 |
21K10297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山本 由布 筑波大学, 医学医療系, 助教 (90735763)
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研究分担者 |
春田 淳志 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (70758911)
後藤 亮平 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (20780092)
前野 哲博 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40299227)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | プライマリ・ケア / 仕事の意味 / プライマリ・ケアの課題 / インタビュー調査 / 外来診療 / 研究 / 医師 / ロールモデル / キャリア支援 |
研究開始時の研究の概要 |
日本では少子高齢化などに伴いプライマリ・ケア(PC)への需要が高まっているが、PC医の数は不足している。PC医にとって、どのような仕事との関わりが「仕事の意味(Meaning of work)」と関連するかを明らかにすることで、PC医が仕事の意義を感じる契機を見つけ、活き活きと働くロールモデルとなり、PC医が増える可能性がある。本研究の目的は、PC医の仕事の意味に関連する要因を探索することである。
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研究実績の概要 |
本研究では、プライマリ・ケア医が感じる「仕事の意味(Meaning of work)」に着目し、①高い仕事の意味を感じているプライマリ・ケア医がどのような仕事 に関わっているかを明らかにする量的研究、②プライマリ・ケア医はどのような経験に仕事の意味を感じているかを明らかにする質的研究を行った。 ①に関しては、全国のプライマリ・ケア医を対象に、横断研究を行い、アウトカムである日本語版仕事の意味尺度や、基本属性、関わっている仕事の内容や各 仕事への熱意などを聴取した。回答を得た268名の解析から、仕事の意味尺度が高得点群であることが、外来診療への高い熱意と研究への関わりと関連してい た。この結果を論文にまとめ、2022年11月にJ Gen Fam Medに掲載された。 ②に関しては、同じくプライマリ・ケア医に対して「医師として意味を感じる仕事」「日本のプライマリ・ケアの普及に関する課題」について半構造化インタビューを行い、得られたデータに対してテーマ分析を行った。その結果、「医師として意味を感じる仕事」に関しては、医学の専門家としての基本的能力の発揮、人や課題への包括的なアプローチ、継続性から構築される患者との信頼関係、多職種と共に取り組む困難事例の経験、医療者教育への貢献、地域や社会への貢献、の6つのテーマが抽出された。また、「日本のプライマリ・ケアの普及についての課題」に関しては、インフラとしてのプライマリ・ケアの未整備、低い解像度のままのプライマリ・ケア、プライマリ・ケア医のキャリアパスの整備・発信不足、個別に任されるプライマリ・ケア医の診療の質の担保、教育におけるプライマリ・ケアの価値の伝承困難、の5つのテーマが抽出された。これらの結果は2022年、2023年の日本プライマリ・ケア連合学会学術集会で発表し、現在論文を作成・投稿作業中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は全て終了し、論文作成、投稿を行っている状態のため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き論文の作成、投稿作業を行う予定である。
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