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地域における児童虐待予防教育についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K10322
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
研究機関千葉大学

研究代表者

小橋 孝介  千葉大学, 大学院医学研究院, 特任研究員 (50814034)

研究分担者 山岡 祐衣  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, プロジェクト助教 (20726351)
馬場 幸子  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所), その他部局等, 母子保健情報センター・母子保健調査室・室長 (90532987)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード子ども虐待 / 体罰 / 医学教育 / 児童虐待 / 事故予防 / 虐待対応
研究開始時の研究の概要

本研究は現在日本にはない、体罰防止教育プログラムの開発を行う。プログラム開発の基礎として、すでに申請者らは米国の体罰防止教育プログラムである、ノーヒットゾーン、プレイ・ナイスリーの翻訳許可を開発者より取得し翻訳作業を進めている。海外の知見ともに、日本の文化的背景も考慮した、実状にあわあせたプログラム開発を進める。また養育者を対象とする教育プログラムだけではなく、体罰を行う養育者に関わる可能性のある医療機関や行政機関の職員を対象とする教育プログラムも開発を行う。そして、開発したプログラムの内容はe-learning可能なリソースとして公開する。

研究実績の概要

本研究で邦訳版を作成した、体罰場面を目撃した職員がどのように声がけを行い、どのような代替行動を取ればよいのかを示すことを技術として身につけ行動を起こすことが出来るようにするためのプログラムである「ノー・ヒット・ゾーン(NHZ)」を用いて、医療機関、行政機関におけるプログラム受講者への効果について前向き研究を行っている。効果研究においては、海外の先行研究で使用され、妥当性及び信頼性について確認されている 質問紙であるAttitude Toward Spanking Questionnaire(ATS)を元に言語的妥当性を担保した翻訳版質問票を作成するための標準的な手順に従い我々が作成した「子どもを たたくことについての質問票13項目版(ATS13-J)」を用いている。今年度は受講から1年までのデータについて収集、解析を行った。
今回の調査では、1年前に受講した41名中24名が回答した(回収率58.5%)。ATSのスコアの中央値は受講前=19(13.5-26.5)、受講後6か月=13(13-14)、今回の調査である受講後1年=14.5(13-21)だった。受講前と比べ受講後6か月(p=0.003)、受講後1年(p=0.005)ともATSのスコアは有意に低下していた。受講後6か月と比べ受講後1年(p=0.2)は有意な変化は認めなかった。実際の体罰場面における行動については、受講前から受講後6か月では全く行動を起こさなかった者は有意な変化は認めなかった(p=0.2)が、受講後1年では有意に低下していた(p=0.03)。
NHZの受講によって、体罰に対する肯定的な意識は低下しその後も維持されることが示唆された。また、体罰場面における行動についてはやや遅れて変化しており、この傾向がその後も維持されるのかについては次年度も行う予定である経過調査で明らかにしていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染の流行により、開催予定であったプログラムが開催出来ず、データが収集出来なかったため、作成予定であったe-learningコンテンツが作成出来なかった。過去の受講者の長期経過については、調査を続けている。研究期間を延長し、遅れているプログラムの検証研究を行う。

今後の研究の推進方策

次年度はプログラムの効果研究を進めていく。併せて、プロ グラムのe-learningのコンテンツ作成、評価を行う。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (25件)

すべて 2024 2023 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (8件) 学会発表 (12件) (うち招待講演 10件) 図書 (3件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] しつけと体罰-身体的虐待の支援体制-2024

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介
    • 雑誌名

      整形・災害外科

      巻: 67 ページ: 135-141

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 虐待と子どものアドボカシー2023

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介
    • 雑誌名

      チャイルドヘルス

      巻: 26 ページ: 661-664

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 地域レベルのアドボカシー こどもの課題を地域で取り組む 地域レベルで虐待に取り組む2023

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介
    • 雑誌名

      小児内科

      巻: 55 ページ: 1612-1614

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 地域総合病院における体罰予防策ノー・ヒット・ゾーン(NHZ)導入経過報告2022

    • 著者名/発表者名
      佐々木 祐登 , 溝口 史剛 , 杉立 玲 , 清水 真理子 , 山岡 祐衣 , 小橋 孝介 , 馬場 幸子 , 下田 将司 , 土屋 容子 , 柴崎 広美 , 中井 正江 , 松井 敦
    • 雑誌名

      子どもの虐待とネグレクト

      巻: 24 ページ: 205-208

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 小児疾患診療のための病態生理3 子ども虐待2022

    • 著者名/発表者名
      小橋 孝介
    • 雑誌名

      小児内科

      巻: 54 ページ: 804-811

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 新型コロナウイルス感染症が子どもたちに与えた影響 : Overview2022

    • 著者名/発表者名
      小橋 孝介
    • 雑誌名

      外来小児科

      巻: 25 ページ: 442-447

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] これからの子ども虐待対応 医療の立場から2022

    • 著者名/発表者名
      小橋 孝介
    • 雑誌名

      子どもの虹情報研修センター紀要

      巻: 20 ページ: 64-76

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 乳幼児健診実践ガイド II.専門家からのアドバイス~領域別に~虐待予防・育児不安への対応2021

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介
    • 雑誌名

      小児科診療

      巻: 84 ページ: 687-692

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 子育てを防ぐ・虐待防止2023

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介
    • 学会等名
      日本産前産後ケア・子育て支援学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 子ども虐待対応における小児科医の役割2023

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介
    • 学会等名
      第51回日本小児神経外科学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 子どもの権利とプライマリ・ケア2023

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介
    • 学会等名
      第14回プライマリ・ケア連合学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 子ども虐待を考える 子どものみかたとして私達ができる事2023

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介
    • 学会等名
      令和5年度君津木更津学校保健会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 体罰のない世界へ私達のできる事2022

    • 著者名/発表者名
      小橋 孝介
    • 学会等名
      鴨川市虐待防止連絡協議会 講演
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 体罰と子ども虐待救急医療の現場で私たちのできる事2022

    • 著者名/発表者名
      小橋 孝介
    • 学会等名
      小児救急医療ワークショップ
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 新型コロナが子どもに与えた影響と対策 子ども達に新型コロナウイルスの与えた影響 Overview2022

    • 著者名/発表者名
      小橋 孝介
    • 学会等名
      外来小児科学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 暴力・体罰防止への取り組み ノーヒットゾーン運動について2022

    • 著者名/発表者名
      小橋 孝介
    • 学会等名
      松戸市児童虐待防止ネットワーク 令和4年度第1回専門職研修会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 医療機関における子ども虐待対応2022

    • 著者名/発表者名
      小橋 孝介
    • 学会等名
      千葉県看護協会令和4年度生涯教育研修
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 子ども虐待対応 子どものこころの診療という視点から2021

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介
    • 学会等名
      日本小児神経学会 第16回子どものこころのプライマリケア・セミナー
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 当院における,体罰予防のためのノー・ヒット・ゾーン(NHZ)運動の取り組み,および職種別の体罰への容認度調査結果について2021

    • 著者名/発表者名
      佐々木祐登, 小橋孝介, 馬場幸子, 山岡祐衣
    • 学会等名
      第124回日本小児科学会学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 医療機関における子ども虐待対応2021

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介
    • 学会等名
      千葉県看護協会令和3年度生涯教育研修
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] ステップアップ思春期の診かた2023

    • 著者名/発表者名
      小橋孝介, 中山明子
    • 総ページ数
      254
    • 出版者
      金芳堂
    • ISBN
      4765319415
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 医療×保健×福祉×保育×教育をつなぐ コミュニティ小児科学 診察室を出て地域と育む子どもの未来2023

    • 著者名/発表者名
      小西恵理,阪下和美,土畠智幸,中村洋介
    • 総ページ数
      208
    • 出版者
      診断と治療社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 小児科学 第11版2023

    • 著者名/発表者名
      加藤元博
    • 総ページ数
      1284
    • 出版者
      文光堂
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] ノー・ヒット・ゾーン 医療現場からの体罰防止を考える会

    • URL

      https://plaza.umin.ac.jp/nhz/

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] ノー・ヒット・ゾーン 医療現場からの体罰防止を考える

    • URL

      https://plaza.umin.ac.jp/nhz/

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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