研究課題/領域番号 |
21K10330
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松尾 龍 九州大学, 医学研究院, 教授 (60744589)
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研究分担者 |
北園 孝成 九州大学, 医学研究院, 教授 (70284487)
鴨打 正浩 九州大学, 医学研究院, 教授 (80346783)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 脳卒中 / 医療の質 / コホート / 疫学 / データベース |
研究開始時の研究の概要 |
効果的、効率的な医療提供体制の確立には、医療の質の指標としてQIの妥当性を評価するとともに、持続的に医療の変化とともに変わるQIを評価しなければならない。本研究では、(1)本邦におけるQIについて、機能転帰を考慮したアウトカム評価で妥当性を検証する、(2)継続的にデータを収集し常に医療の質を評価できるデータベースを構築する、を行うことにより、効果的、効率的な脳卒中医療提供と脳卒中患者のアウトカムの改善の実現が期待できる。
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研究実績の概要 |
近年の疫学研究の進歩とともに医療の現場においてガイドラインが策定されるようになり、エビデンスに基づいた医療が提供されている。ガイドラインの遵守による患者アウトカムの改善は、リアルワールドデータで有意な効果がみられているとはいえないものの、医療行為そのもののプロセスには改善がみられることが知られている。そのため、こうしたプロセスを医療の質(Quality Indicator:QI)として測定し、改善を図る試みとして、医療の質研究が行われるようになってきた。実際に行なった診療をリアルタイムに測定し、改善を行うPDCAサイクルを回すことが医療の質向上につながると考えられる。われわれは2007年より急性期脳卒中の登録事業を行ってきた。福岡県下の7つの脳卒中専門医療機関で共同で行っている前向き登録研究、福岡脳卒中データベース研究にはすでに17074例の症例が登録されている。さらに福岡脳卒中データベースを基盤に、電子カルテ情報やDPC情報と突合させた大規模脳卒中データベースを構築し、持続的な医療の質の評価とその妥当性の評価を実現させることを目的として、本研究を行なうことにした。本年度は、昨年度に引き続き、福岡脳卒中データベースのデータ整備を行った。特に血管内治療データベースを中心に新規にデータを収集した。データ収集は、専門の臨床研究コーディネーターにより入力項目を標準化したうえで行い、予後の追跡情報は、脳卒中の予後調査に関して専門的な知識を有する臨床研究コーディネーターにより情報収集している。予後情報については、イベント評価委員会によるイベント判定も行った。現在、用いるQIの妥当性について、先行研究との比較から検討し解析を実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症の流行による医療機関でのデータ収集に時間を要し、とくに電子カルテの情報収集に関して医療機関におけるベンダーの変更等にともなう技術的な問題が生じたため。
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今後の研究の推進方策 |
臨床データの収集ならびにデータクレンジングは終了している。DPCデータの突合によるデータベース構築、とくに血管内治療に関するデータベース構築は達成しており、データ解析およびその妥当性について十分に検討する予定である。
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