研究課題/領域番号 |
21K10337
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
安藤 崇仁 帝京大学, 薬学部, 講師 (40761987)
|
研究分担者 |
鹿嶋 小緒里 広島大学, 先進理工系科学研究科(国), 准教授 (30581699)
松本 正俊 広島大学, 医系科学研究科(医), 寄附講座教授 (40348016)
井上 和男 帝京大学, 医学部, 客員教授 (70275709)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 薬剤師分布 / 性別 / 市町村 / 人口 / 医師・歯科医師・薬剤師統計 / 薬剤師 / 薬学部 / 薬剤師国家試験 / 薬剤師偏在 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国における薬剤師の供給総量は、新しく薬剤師国家試験に合格する薬剤師数調節でなされている。現在、薬学部の新設とともに薬剤師供給は増加しているが、薬剤師の偏在は持続している。薬剤師は勤務場所や業種などの選択において自己決定権があることから、どのような属性(経験年数、性別、キャリア初期の勤務地など)の薬剤師が、将来の薬剤師不足地域での勤務をより多くするかという観察研究による質的情報が必要である。本疑問の解明のため、「薬剤師の属性は長期的な分布状況とどのように関わっているのか」、「薬学部新設は薬剤師偏在を是正したか」、「薬剤師不足地域に勤務する薬剤師の属性は何か」の研究疑問について解明する。
|
研究実績の概要 |
1996年から2016年における、新人薬剤師(経験2年未満の薬剤師)の地域分布動向を縦断的に分析し、へき地・離島救急医療学会が発刊する学術誌のへき地・離島救急医療学会誌に論文として発表した。 新人薬剤師のうち薬局に勤務している割合は、24.8%(1996年)から51.5%(2016年)に増加しており、男女別にみても両者ともに増加していた。病院に勤務する新人薬剤師の割合は、1996年から2006の間で34.7%から21.7%に減少したが、2012年には32.4%、2016年には33.6%となっていた。男女別にみると、男性薬剤師では1996年から2016年の間で20.4%から28.0%と増加していた。一方、女性薬剤師では1996年から2016年の間で42.5%から37.2%と減少していた。 薬剤師全体の中で新人薬剤師が占める割合をみると、20年間のいずれの調査時点においても大規模市町村ほど新人薬剤師の割合が多く、小規模市町村の過半数で新人薬剤師がいなかった。このことから、都市部に比べて地方部には新人薬剤師があまり来ない傾向にあることを示していた。薬剤師養成の観点からみると、6年制薬学教育を受けた新人薬剤師が含まれている2012年および2016年データにおいても、新人薬剤師の都市部志向は継続していた。 男女別の新人薬剤師の地域分布動向には大きな違いがあった。薬局および病院に勤務する新人男性薬剤師では、市町村規模による分布割合には大きな違いが見られなかった。 一方新人女性薬剤師では、大規模市町村ほど新人薬剤師の割合が多かった。このことから女性は男性よりも大規模市町村を志向する傾向にあることが明らかとなった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究進行中に、新たな医師・歯科医師・薬剤師統計データを入手する必要性が生じ、部分的に分析が滞るため。
|
今後の研究の推進方策 |
昨年度公表された2022年の医師・歯科医師・薬剤師統計データを入手する。 1996年および2006年における特定集団を追跡し、コホート比較を行い、薬学部新設による影響を分析するために適した地域を検討する。
|